nonnon日記
ちょっと昔、「電話相談カウンセラー」をしていた時の思い出。
人の話を聞く時、自分の価値観や考え方が偏っていては、危険です。
でも生身の人間はみんな個性(偏り)をもっていますから、
勉強の中で、自分はこういう‘傾向’がある、という厳しい指摘を受けて
認識させられる、という‘洗礼’も受けることにもなります。
(自分の個性に対する自信が揺すぶられるのがキツカッタです。)
ボランティア色の強い仕事ながら、電話をとる前に、
それなりに、厳しい‘修行’があるのです。
さて、一応‘修行’を終えて、電話相談デビューの初日・・・。
電話を前にドキドキ、ドキドキ・・・・。
横には、(回線をT字につないである)ヘッドホンをして
‘新米’カウンセラーである私の応答を聞く‘スーパーアドバイザー’。
(超ベテランカウンセラー(60代女性)。キレキレおばさん!)
(つまり、私の応答はしっかり横の‘先生’に聞かれている状態・・・。)
緊張なんてもんじゃ、ありません。もうドキドキで死にそう・・・・。
「リーン」 「はい」
「もしもし・・・」 「はい○○センターです。」
「はアーはアー・・・」
「はい、どうぞ何でもお話ください。(ドキドキ、フーフー)
「はアー、はアー、オレが・・・俺が今、何しているか解るか・・・フー・」
「・・・はい・・・何でもお話ください・・・フーフー(緊張の鼻息・・・)」
「なんでも?・・・フーフー・・・・」
「・・・はい、なんでも、・・・・フーフー・・・・」
「・・・・ブツッ」・・・・・・・・・・・・「???」
かくして、私の3年に渡る勉強の成果を問うべき、初日の
カウンセリング電話が終わったのでした。
ただ、お互いの‘鼻息の音’ だけを、
鮮烈な記憶として ??
私の耳の中に残して・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
まぁ、でも誰でも、鼻で息をしなくなったら、お仕舞いだからー。
これも生きてるって、証拠ですよねぇ?
どこでも、この話をすると大笑いされるのですが、あのコチコチに緊張して
受話器を取った日々が懐かしい。
厳しく指導してくださった先輩おばさま方は、この国の(ちょっと大袈裟だけど)
「亡びていない良心」を教えてくれたような気がします。
とにかく、忘れがたい「初体験」の思い出です。