もやいマンション日記

マンション役員の体験を綴った「マンション日記」に、プライベート所感を綴った「nonnon日記」が混ざっています。

No.268「病院の休憩ソファでの会話」

2014-11-01 | 健康・病気

              nonnon日記

今日は、向かいの病室の付添い奥さんSさん(70代女性)が、

休憩フロアのソファに座って、ため息をついていた。

「1時間以上もかけて、毎日通ってきているのに、夫ったら、不機嫌で、

私に鬱憤をすべてぶつけてくるんです。それなら、もう来ないから、と

言いたくなってしまう。」(Sさんのご主人は、80代。交通事故で、寝たっ

きりになったが、意識は正常。)(うーん、すごく良くわかる・・・・。

うちもそんなん、ショッチュウやん、)

「病人は、辛さを訴えるところが、奥さんしかいないですもんねェ」

と、つい優等生的コメントを返してしまって・・・・後悔した。

(ホラ、奥さん、うつむいて、黙ってしまった・・・・)

これはマズイ・・・・と気付いて、付け加えた。

「ご主人とお母さんを看取った友人が言ってましたよ。

夫の介護が一番大変。夫は、妻は自分の世話をするのが当然、

と思っているから。妻を小間使いと思っているから、始末に負えないね。

まァ、ちょっと甘いものでもいかが?」(バッグにあった小さなチョコレート

の袋を差し出す。)Sさん、「アマーイ」と召し上がってから・・・・

「・・・・それじゃ、夫のもう一方の足をマッサージしてから、帰るわ。」

とまた病室に戻っていかれた・・・・。

介護は、このような ‘ゆれ’の繰り返しである。

40年も50年もの長い間、一緒に暮らした人を大切に思わない人は、いないで

あろう。それでも、看る側も看られる側も、辛い時は辛いのである。

そんな時、何もできなくても、愚痴をちょっとだけ聞いてくれる人がいると、

それだけでかなり精神的に救われるものである。人の精神構造というのは、

自分を含めて、弱いものであるけれども、また復元力も確かにあるものだと

思う。要するに、ちょっとしたキッカケがあれば、結構、また立ち上がれるのだ!

コメント
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