もやいマンション日記

マンション役員の体験を綴った「マンション日記」に、プライベート所感を綴った「nonnon日記」が混ざっています。

No.304 「病院付添い仲間Hさんのこと」

2016-06-01 | 健康・病気

              nonnon日記

毎日通う病院付添い。オムツ替えや処置で、部屋を出されることも多く、

廊下の長椅子等で、自然に「仲間」ができる。

No.298 でご紹介した70代後半の男性、Hさん。

人工呼吸器を付けた奥さんが度々「危ない」といいながら1年過ぎた。

その気概と根性たるや、もう脱帽である。

「僕はね、肝臓癌で医者に1年もたない、って言われて、もう16年経つよ。」

「ヒエー!、よく肝硬変にならなかったですねエ」

「いやア、半分は肝硬変になったよ。でもね、医者に毎日アルコール消毒して

ますから大丈夫ですって言ってね。」

「はア~??」

「その後ね、心臓の手術を2回してね。心室を焼いたのよ。」

「はア~~」

「甲状腺もね、潰れて声が出にくいけどね」

「いいえ、私よりしっかり声出てますよ」

「一体、どうしてそんなにお元気なんです?」

「それはね・・・・不安に思わないことじゃないかな。

私が死んだら、こうして、こうして、と子供達には言ってあるし、

何も心配ないんだ。」

(心配ないって?・・・いつも奥さんの病状の心配を目いっぱいしてるでは

ないの?)

そうか・・・・この人は、自分が死ぬことを、ちっとも怖れていないんだ。

ただ奥さんと別れたくなくて、無心に、目いっぱいの努力をしているんだ。

これが、この人の 「生き切る」 という形なのかもしれない・・・・

と、勝手に 納得した・・・・。

それにしても・・・1年もたないと宣告されて、16年???

案外、人間の体って心の持ち様で、なんとかなるものかも知れない。

 

 

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