もやいマンション日記

マンション役員の体験を綴った「マンション日記」に、プライベート所感を綴った「nonnon日記」が混ざっています。

No.200「食事介助で」

2011-12-28 | 日記・エッセイ・コラム

           nonnon日記

夫の入院している病院は、一応完全看護ではあるが、

夫が片手スプーンで食べるのに疲れるというので、

頻繁に、食事介助に出かけている。

スプーンですくい難い形のものを、スプーンに載せたり、

フォークで突き刺して口に運ぶ介助をしている。

夫の病室は3人部屋。

向かいのベッドの80代男性Sさん(ベッド中心の生活を

されている方だが、両手は使えるので、食事はいつも

自力で食べている)が、食事を運んできた看護婦さんに、

ある日、いきなり 「タベサセテー」と叫んだ。

若くて綺麗で、優しそうな看護士さん、「あらー、Sさん、

どうしたの?いつも自分で食べてるじゃない」

「・・・・・・」 (私は向いで、どうなることか、と注視。)

「じゃあね、他の仕事終わったら、後で来ますから、

それまで、ご自分で食べれるだけ食べていてね。」

サーッ、と行ってしまった。

見ていると、Sさん、いつものように、シャカシャカシャカ・・・

と一気に食べてしまった・・・・・。

‘看護士さんは、流石プロ’、と感心してしまった。

Sさんの奥さんは、腰の骨が潰れており、年末に

心臓の検査入院をするそうで、家も遠いので、

なかなか病院に来られない。

Sさんの心境は、小学校の授業参観に、なかなか来ない

母親を待つ・・・運動会で、家族が見に来ない・・・

子の心境であろうか、と想像する。

しかしSさん、あなたは、80歳までは健康だったのでは

ありませんか、うちの夫はまだ50代ですぞ。

いくら「アーン」してもらっても、トータルした人生の

‘幸福度’は、あなたの方がズーッと上ではありませんか。

ウーン、人生の幸福度???

それって、比較できるものかどうか・・・・

病院にいると、ついそんなことを、考えてしまうのです。

 

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No.199「南極大陸」

2011-12-22 | 日記・エッセイ・コラム

          nonnon日記

 12月18日、毎日曜日TVで楽しみに見ていた・・・・

10話連続の HBCの番組「南極大陸」の最終回だった。

その日・・・病院で夫の夕食介助を済ませて帰って・・・

自宅で食事してそれからスーパー銭湯に行った。

‘アレ’はちゃんと録画設定してある筈だから・・・と、

安心して露天風呂に浸かって、その夜はぐっすり寝た。

さて翌日・・・「あれー!録画ができていない!!」

「リキちゃん始め、犬3匹が生き残っているのに・・・どうなった?」

たかがTVドラマ、されど気にかかるものは気にかかる。

どっかで、再放送をやっていないか、番組表を総チェック、

ないない・・・人気番組がDVDになって店頭で貸し出しに

なるのを待つしかないのか・・・と肩を落として・・・

息子にちょっと‘こぼし’てみたら・・・・

「ユーチューブの無料動画に出てない?」

「何?それ・・・」

息子はアッという間にパソコンに‘渇望の最終回’を

セットしてくれた。

それは、まさに‘感動’の最終回だった。

ティシュー数枚のお世話になりながら、やっと見終わったー。

・・・リキちゃんが本当に可哀想だった・・・。

しかしー   

感動の‘余韻’に浸っているところに・・・・

「ーこの番組はフィクションでしたー」のただし書きが・・・

人を泣かした後で、

「今のはゼーンブ、‘作り事’の世界、ウソだビョーン!」

と言われたようで・・・・。

原作者、脚本家、プロデューサーがニクイ!

それにしても、見逃した番組をこうして見れるようになるなんて、

便利な世の中になったものである。

そのうち孫が、「バアチャン、これはこうしてね」と

全く未知の機器の操作を教えてくれるかも知れない。

その為にもー、

54基の原発を安全に止めてもらわねば・・・と思う。

・・・否、・・・‘便利’はなくてもいいから、

見逃した番組を見れなくてもいいから・・・

日本の未来を担う人達に、何よりも‘安全’を!

 

 

 

 

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No.198「最初の転院・入院」

2011-12-14 | 日記・エッセイ・コラム

            nonnon日記

夫が多系統萎縮症と診断されて2年余になる。

(初めの病名はパーキンソンであった。)

肩から首にかけての痛みがひどくなり、

夜も眠れない状態となったので、主治医の先生に

思い切ってお願いして、神経内科、難病に特に力を入れて、

疼痛外来のある病院に紹介状を書いていただいた。

そして今、夫はその病院に入院中である。

投薬だけでなく、1日3回の熱心なリハビリ等も受けて、

かなり症状が和らいでいるようだ。

思い切って転院して本当に良かったと思っている。

病気それぞれ、ケースバイケースとは思うが、

先生がいくらベテランの名医でも、病院がその病気に

力を入れていなければ、手厚い治療はしてもらえない。

(病院も、その‘看板’に、最初に書いてある病名が、

‘得意’な病気であるかも知れない。)

とは言え、前主治医の先生は、まだ症状もあまり出ていない

段階で、発見し難い病気を発見して、各種申請書類も迅速に

書いてくださった。お陰で、あまり経済的な不安なく、

病気の治療や介護に専念できていることは事実で、

感謝の思いでいっぱいである。

 

夫の病気は深刻ではあるけれども、‘不幸中の幸い’とか

‘運’とかというものは、病気になってもあるものだ、と

つくづく思う。

夫の付き添いで‘通院’していると、同じような境遇の

妻達(夫は少ない)に出会い、介護の‘実情’を聞く。

それは誰もが避けては通れない人生の‘最終章’の学び

かもしれないと思う。

まだまだ‘知らないこと’だらけである。

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