稼プロ21期生の吉岡です。
月一の投稿とは言えブログって大変ですね。
お仕事で毎日のようにアップされている方には本当にすごいです。月イチは言えコンスタントにブログを書いてみてつくづく思い知らされました。
先日の日経新聞に、中国の商用EVが日本へ輸出されるという記事が載っていました。内容は、中国EVメーカーが物流会社SBSホールディングスに対し約1万台のEV小型トラックを供給し始めたというものです。記事によると、日本では小型トラックのEV化が遅れており、実質的に競合がいない市場に中国メーカーが参入する形になるようです。
経済における中国脅威論は今に始まったことではありませんが、それもここのところ日に日に大きくなってきているような気がします。実際、HuaweiにしろLenovoにしろ世界のトップクラス企業が次々と誕生しているわけですから、脅威であることに間違いありません。にもかかわらず、中国製と聞くとどうしても“安かろう悪かろう”のイメージがどうしても頭から離れません。
最近、1970年代から1980年代にかけてのアメリカの姿をよく思い出します。当時のアメリカはベトナム戦争の長期化で疲れ果てており、経済的にも日本の台頭で窮地に立たされていました。自動車産業など国の根幹となる分野においても日本製品のシェア拡大により減産を余儀なくされ、失業者がどんどん増えていくという最悪の状況でした。そして、そんな背景の中、アメリカでは日本たたき(ジャパンバッシング)が横行し、それでも日本の勢いを止めることはできず、最後には自国の経済評論家からも “敗者の喧嘩” だと批判されるようになってしまいました。
そんなアメリカでしたが、知日派の学者や一部のエリート層の中に、“日本を排除するのではなく日本から学ぶべきだ” と唱える人たちが少なからずいたようで、その考え方を象徴するのが『ジャパン・アズ・ナンバーワン』という書籍です。ご記憶の方も多いと思いますがこの書籍は、日本の技術やビジネスモデルにとどまらず、生活様式や勉学に対する態度まで、あらゆる分野を網羅しています。著者にしてみれば、日本人の特性を丸裸にしてその良いところを自国に取り入れようという想いがあったのではないでしょうか。
その後のアメリカ経済の復活を振り返ってみると、格下だと思ってきた日本に多くの分野で後塵を拝しながらも謙虚な姿勢で日本から学ぶことができたからこそ、その後の経済の復活があったではないかと思います。当時の日本と今の中国では時代的な背景も国の体制も全く違いますが、強敵と戦うにはまず相手を知ることだという点からも、中国の長所を明らかにするような書籍がでてきたら是非読んでみたいと思います。