こんにちは、14期生の加藤敏幸です。
本日は、第11周目のブログリレーになります。
最後までお付き合いいただければ、幸いです。
本日は、2014年4月23日付け日経MJ(14面)より、ガムの「キシリッシュ」を取り上げます。
■明治が3月中旬に発売した機能性ガム「キシリッシュスペシャルブレス」が、好調な滑り出しを見せている。昨春に発売した“先代”のリニューアル商品で、主力販路のコンビニエンスストアでの販売量は昨年の2倍に達している。
■リニューアルにあたっては、ガムの味や成分は大幅には変えず、パッケージなどを刷新することにした。パッケージは全面的に見直し、キシリッシュの象徴である十字のロゴマークを大きくあしらった。そのうえで、上位商品であることをアピールするため、「キシリッシュスペシャル」を強調した。
■広告宣伝も短期間での認知度向上が重要と判断し、テレビCMの放映を開始。鉄道などの交通広告や雑誌広告、試供品の配布などにも取り組んだ。
今回のリニューアルの主眼は、「パッケージ」や「広告宣伝」の刷新です。「味」や「製品」をあまり変えずに、「売り方」「伝え方」を変えたということです。「売り方」「伝え方」を変えるだけで、こんなにも売上が変わるんですね。
旧製品(2013)
新製品(2014)
パッケージを比べてみると、確かに違いがわかります。旧製品は「ブレス」というガムに見えますが、新製品は「キシリッシュ」に見えます。「キシリッシュ」愛好者であれば、「おっ、新商品か?」と手を伸ばすかもしれません。
新商品を上梓する際、「ターゲットは?」「競合は?」「どんな独自色を打ち出すか?」などと戦略を考えます。でも、伝わらないと(=売れないと)何の意味もありません。今回の事象から、「戦略の伝え方」の重要性が分かります。
ちなみに、「伝え方によって売上がこれだけ変わる」という今回の事象、現代経営戦略論を代表する理論(ポーター氏の5 Forces、RBV(Resource-Based View)で提唱するVRIO分析など)を使っても、うまく説明できないですね(私は、ですが・・・)。
14期生の日野卓郎です。
ブログを楽しく読ませて頂きました。
興味深い事例ですね。
中身や味を変えるのは
多大なコストが必要になることが
多いですが、売り方や見せ方を
変えることは、比較的低コストで
対策が打てるのではないでしょうか。
それでいて、売上でしっかり効果が
出てますもんね。
人の消費心理というのは
学問では収まらないところがあるということでしょうか。
ところで、ブレスは、パッケージに、ストレートに「ニンニク」という文字があり、女性は、心理的な抵抗がありますね。
キシリッシュ はブランドとして浸透しているので、それを全面に出した方が安心して買えますね。