東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

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セーフティネット保証4号・5号

2020-03-11 12:00:00 | 19期生のブログリレー

みなさん、こんにちは。19期生の繁野邦博です。

連日新型コロナウィルスに関する話題が続いておりますが、みなさんお元気ですか?
私は先日十数年ぶりに38.5度を超える熱を出してしまい、慌てて病院に駆け込んだのですが、
幸いコロナウィルスにもインフルエンザにも罹っておらず、ただの風邪で済みました。
みなさまくれぐれもお身体ご自愛ください。

話は変わって、突然ですがみなさん貯金っていくらくらい貯えてらっしゃいますか?

金融広報中央委員会が2019年に実施した「家計の金融行動に関する世論調査」によると
二人以上世帯では、平均値が1,139万円、中央値が419万円。
単身世帯では、平均値が645万円、中央値が45万円だそうです。
いずれも平均値と中央値に随分と乖離がありますね。
また最頻値はというと、二人以上世帯では24%、単身世帯では38%の割合で0円が最も多いそうです。
二極化する一方で4分の1から3分の1の世帯では短期間でも収入がないと生活が困窮してしまう状況と言えますね。

企業の財務の安全性においても、少なくて従業員給与の半年分、できれば1年分の手元資金を
残しておくことが理想的ですが、実際のところ多くの中小企業では、
個人世帯と似た傾向がみられるのではないかと思っています。

そんな中での今回の新型コロナウィルス。
東京商工リサーチが先月末にに実施した全国の中小企業174社へ実施した
新型コロナウィルスの影響に関するヒアリング調査結果でも、
「サプライチェーンへの支障」、「事業休止による売上減少」、「消費の不振」、「インバウンド需要の低下」
など身近にも感じられる影響が表面化し、様々な業界に及んでいます。

既にこの1ヶ月半の間で、中小企業からの相談を受け付ける全国の窓口には、
2万3,000件超の相談が寄せられており、その90%以上は資金繰りに関する相談だそうです。

連日のニュースでもコロナ対策に関する報道はありますが、
まだ知らなかったという中小企業経営者様も多くいらっしゃるかと思いますので、
政府が公表している中小企業向けの資金繰り対策に関する概要を書かせていただきます。

1.セーフティネット保証4号
https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/sefu_net_4gou.htm
(1)制度概要
自然災害等の突発的事由(噴火、地震、台風等)により経営の安定に支障を生じている中小企業者への
資金供給の円滑化を図るため、災害救助法が適用された場合及び都道府県から要請があり国として指定する
必要があると認める場合に、信用保証協会が通常の保証限度額とは別枠で借入債務の100%を保証する制度です。

(2)対象中小企業者
 ①指定地域において1年間以上継続して事業を行っていること。
 ②災害の発生に起因して、当該災害の影響を受けた後、原則として最近1か月の売上高等が前年同月
 に比して20%以上減少しており、かつ、その後2か月を含む3か月間の売上高等が前年同期に比して
 20%以上減少することが見込まれること。
 (売上高等の減少について、市区町村長の認定が必要

(3)保証条件
 ①対象資金:経営安定資金
 ②保証割合:100%保証
 ③保証限度額:一般保証とは別枠で2億8,000万円以内

2.セーフティネット保証5号
https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/sefu_net_5gou.htm
(1)制度概要
全国的に業況の悪化している業種に属することにより、経営の安定に支障を生じている中小企業者への資金供給
の円滑化を図るため、信用保証協会が通常の保証限度額とは別枠で80%保証を行う制度です。

(2)対象中小企業者
 ①指定業種に属する事業を行っており、最近3か月間の売上高等が前年同期比で5%以上減少
 ※時限的な運用緩和として、2月以降直近3ヶ月の売上高が算出可能となるまでは、
  直近の売上高等の減少と売上高見込みを含む3ヶ月間の売上高等の減少でも可
  例)2月の売上高実績+3月、4月の売上高見込み
 ②指定業種に属する事業を行っており、製品等原価のうち20%以上を占める原油等の仕入価格が20%以上上昇
  しているにもかかわらず、製品等価格に転嫁できていていない中小企業者。
  (売上高等の減少について、市区町村長の認定が必要

(3)対象指定業種
 ①セーフティネット5号指定業種(指定期間:令和2年1月1日~令和2年3月31日
  https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2019/1912205gou.pdf
 ②3月6に追加指定分(指定期間:令和2年3月6日~令和2年3月31日
  https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2020/200306_5gou.pdf
  ※指定期間とは、市町村長又は特別区長に対して認定を申請することができる期間です。

(3)保証条件
 ①対象資金:経営安定資金
 ②保証割合:80%保証
 ③保証限度額:一般保証とは別枠で2億8,000万円以内

3.手続きの流れ
(1)最寄りの信用保証協会へ相談する。   

(2)本店等(個人事業主の方は主たる事業所)所在地の市町村(または特別区)の
   商工担当課等の窓口に認定申請書2通を提出し、認定を受ける。

(3)希望の金融機関または所在地の信用保証協会に認定書を持参のうえ、保証付き融資を申し込む。

4.緊急対策第2弾
上記に加えて、3月10日の緊急対策第2弾では、以下が発表されました。
(1)融資や保証の枠を5000億円から1兆6000億円規模に拡大
(2)売上が5%以上減少した中小企業や個人事業主を対象に金利を一律0.9%引き下げ、3年間は0%台の金利で融資
(3)売上が15%から20%減少した企業には利子にあたる金額を国が補填し実質的に無利子化
  (補填上限額は、中小企業が1億円、小規模事業者等は3,000万円
   ※既にセーフティネット保証4号・5号の貸付を受けた企業も令和2年1月29日申請分に遡って適用することが可能

みなさんの周りで新型コロナウィルスの影響を大きく受けていそうな企業、
資金繰りにお困りの経営者様がいらっしゃいましたら、
「知っていれば良かった」となる前に、早めの相談をお勧めください。

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勝(かつ)のモチベーション

2020-03-10 12:00:00 | 19期生のブログリレー

こんにちは。
第19期生佐々木辰也です。
 
わずか一週間という短い期間の人々の活動自粛による経済活動の停滞が連日報じられ、株価への悪影響もでてきました。経済がとても微妙なバランスの上に成り立っていることを、つくづく思い知らされる日々が続いています。
 
暗いニュースばかりが報道されているので、今日はモチベーションに関する軽快なお話と、そこから感じたことをお伝えしたいと思います。
 
2018年に公開された映画「億男」。すでに鑑賞された方も多いかもしれません。これまで様々なヒット邦画をプロデュースしてきた東宝の川村元気さんの原作ということで、期待通りに面白い作品でした。

未鑑賞の方、ご安心ください。
このブログはネタバレ目的のサイトではないので、直接にこの映画の内容には触れません。

今日はそのモチーフとなった古典落語「芝浜」についてです。
 
この作品は江戸時代末期の作といわれており、先代三遊亭円楽の生前最後の演目としても知られています。

 

タイトルにある芝浜は、現代でいうところの浜松町駅と田町駅のほぼ中間点にあり、当時は日本橋に次ぐ大きな河岸(魚市場)と砂浜がありました。

物語の主人公は勝(かつ)という魚行商人の男です。捌いた魚が美味いと評判でスキルが高いのですが、酒に溺れるのが弱点で貧乏暮らし。酒による失敗でモチベーションが下がって、仕事を休みがちになっていました。

ところが、ひさびさに河岸に出勤した早朝に、偶然に他人に知られず落とし主のわからない財布を拾います。こっそり家に持ち帰って、この財布の中にざくざくと金の小判が入っていることを知り有頂天。思わぬ臨時収入によって仕事へのモチベーションを失い、もう働かないぞと大酒を飲んで寝こんでしまいます。

そんなやる気のない勝ですが、スキルが高く本来は仕事には誠実な面をもっています。
それをよく知っている勝の女房は、勝が眠っているうちに財布を隠して、「お前さんは、お酒に呑まれて『夢』をみてたんだよ。」と、勝の記憶から小判のことを上手に忘れさせてしまいます。
(第一幕終了)↑


この物語では、勝を信じている女房の存在がとても良く光ります。

ひさびさに出勤する勝に対しては、勝が捌く鮮魚が優れていることやそれを待っているお得意様のこと、道具類がひとつの曇りもなくいつでもピカピカに準備されていることを伝えて、励まして河岸へ送り出します。

小判のことを夢だったと説得するときには、自分が泥をかぶってでも勝を良い方向に導くという潔さがあります。

妻であり母のようであるだけでなく、まるで会社の上司のようです。


(第二幕)↓
 
夢を見たのだと諦めた勝は、女房に励まされ一所懸命に仕事に復帰します。3年後には独立店舗を営み弟子をもつほどに経済的社会的に成功をおさめます。
ある年の暮れに、3年前の真実(隠した小判のこと)を女房から聞かされた勝は...
 
このつづきは、ぜひ寄席や動画などでご確認ください。(Youtubeは当代三遊亭円楽がおすすめで、所要時間30分くらいです。)

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化学工場のコロナウイルス対策

2020-03-09 12:00:00 | 19期生のブログリレー

こんにちは。事務局スタッフの森一真です。

連日、新型コロナウイルスの話でもちきりですね。これだけ人々の生活に大きな影響を与えているのですから当然でしょう。ただ、1か月前にクルーズ船での集団感染が報道され始めた頃にはここまでの騒ぎになるとは思わなかった方が多いのではないでしょうか。初動の対応がまずかったという意見もごもっともですが、あの当時に思い切った判断をすることは難しかったのではないかと思います。

しかし結果的に日本国内で何人もの感染者が発生し、現在はさまざまなところでイベントを中止・延期し、ウイルスの集団感染が発生しないようにしています。私のまわりでも稼プロ!の2月講義をはじめ、さまざまなイベントが無くなり、とうとう先週末はすべての予定が無くなりました。最近は何かあれば参加してできるだけ週末も活動するようにしていたので、週末に何もないということは大変久しぶりでした。

そんな中、私が勤めている工場でもコロナウイルスに対する対策を行っています。私が勤めている工場は化学プラントを24時間連続で運転し、化学製品を製造する工場になります。この工場のコロナウイルス対策で一番重点を置いているのが「交替勤務でプラントを運転している製造課の運転員に感染させない」という点です。製造課の誰かが感染したらその職場の人たちも濃厚接触者になって出社できず、プラントを止めなければならなくなります。そのプラントが工場の中心的なプラントだと、連動して動いているプラントも止めなければならなくなるので工場に甚大な機会損失が発生するのです。
そのため、製造課以外の人間は製造課の事務所へ行くことを制限されたり、テレワークを推奨されたりしています。また、社宅と工場間を往復する送迎バスも製造課員専用のものを配備したり、マスクを会社が手配したり、さまざまな取り組みがあります。近隣の化学工場も同様の対応をしているところが多いようです。
ただ、このような事態になることを想定していなかったので、急に実施事項を決めても実際には対応が難しいところがあります。特にテレワークについては、社外で作業をするためのモバイルWi-Fiが足りなかったり、特定のシステムは社外からは繋がらなかったり、うまくいかないところがいろいろと出てきました。以前にテレワークの制度が導入されたときに各職場で試行をすることになっていたのですが、我々工場の職場は「工場勤務者はみんな現場に出なければならないんだからテレワークなんてできないでしょ」という考えで、ほとんど試行をしていなかったのです。今思えば現場に出るのは毎日ではないので、このときちゃんと準備をしておくべきであったと感じています。今回のようなものは難しいかもしれませんが、今後高い確率でいずれは来ることが分かっている地震や台風、それにともなう停電や断水などについては知らないふりをしないでちゃんと備えておきたいと思いました。

今月末は広島に住む家族がこちらに遊びに来ることになっています。とても楽しみにしているのですが、この状況が収束しないのであれば考え直した方がいいかもしれません。どうにか早くこの状況が収束して以前の日常が戻ってくることを期待しています。

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新型コロナウィルスとテレワーク

2020-03-08 12:00:00 | 19期生のブログリレー

 皆さん こんにちは。19期生の城戸啓介です。

 巷は新型コロナウィルスの影響で、さまざまなイベントごとが自粛ムードと
なっていますが、いかがお過ごしでしょうか?
今回のブログでは、「新型コロナウィルスとテレワーク」について書いてみよう
と思います。

 新型コロナの影響を受けて、企業においては、テレワークが一気に拡大しそうな
雰囲気になっているようです。テレワークに関連するサービス(テレビ会議など)
を提供している企業においては、特需が発生しているようですね。
私の勤務先においてもテレワークや時差出勤が奨励されており、オフィスの人影も
普段よりまばらな印象です。同僚の話によると、普段より、通勤電車の混雑も緩和
されているようです。
(私は比較的早い時間に出勤しているので、あまり通勤電車の変化は感じませんが。)
周囲に話を聞くと、テレワークの際には、自宅で仕事をしているようです。

 一方、私はと言うと、今までとほぼ変わらないスタイルで過ごしています。
朝、少し早めに家を出て、通勤電車で新聞に目を通し、通勤途中のカフェで1時間
ほど過ごし、その後、出社しています。カフェでは、本や雑誌に目を通したり、
その日の仕事に関連する準備をしたりといった感じです。

 実は、このスタイルは、診断士資格の受験勉強時代に身につけたもので、当時は、
朝1時間ほどの時間を診断士資格の勉強に充てていました。
自分としては、この生活リズムがすっかり定着していて、一番過ごしやすく、一定の
集中力を持って1日のスタートを切ることができています。

 新型コロナウィルスが収束したら、いよいよオリパラを迎えることになりますが、
首都圏においては、オリパラ以降、さらにテレワークの流れは加速し、働き方は
変わっていくかもしれません。通勤電車の混雑が緩和され、オフィスで働く人数が
減っていき、どこでも仕事ができるようになることでしょう。

 たしかに、自分自身の業務を振り返ると、打合せや相談、関係者とのコミュニ
ケーションなどは、オフィスにいた方がやりやすいですが、企画書作成や調べもの、
まとまった考察など、1人でやる作業については、カフェなどの方が集中できるのは
事実です。オフィスにいる時間が長いと、1人で集中してやる作業がはかどらない
こともままあります。意識的に、オフィス以外の場所で仕事を行う時間を確保する
ことも必要なことかもしれません。

 仕事の内容とそれにかける時間、働く場所をうまく調整することにより、業務の
効率と効果を高める余地はまだまだありそうです。
新型コロナやオリパラなど、外部環境の変化をいい機会として、自分の業務効率を
高めるための工夫、新たな働き方のスタイルをいま一度、考えてみようかなと思う
この頃です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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決断は困ります

2020-03-07 12:00:35 | 19期生のブログリレー

稼プロ!第19期の太田一宏です。

少しずつ暖かくなってきています。COVID-19(これが新型コロナウィルスの正式名称だそうです)への対応に時間を取られている方も多いでしょうが季節は確実に移りつつあります。さて、私はある合唱団に去年入団しました。その練習もCOVID-19の影響とは無縁ではありません。練習は毎週あります。事務局の皆さんが練習をするか中止するか、毎週、悩んでおられます。正解が分からない決断は大変です。それは経営者も同じですよね。

経営者へは、どうしていいかわからない案件がやってくるものです。分かっている案件は従業員の方がたいていは決断してくれているわけですから。

データや情報を集めきれば正しい決断ができる、と若い頃は口走ったりしておりました。

若気の至りです。集まらないのです、十分なデータや情報は。あるいは集めるのに大きな労力やコストを要し現実的ではないことが多いものです。

それからしばらくして、情報は十分になくても私は決断できる、と豪語していた時期がありました。これも若気の至りです。どこかで責任を上位職の方へ押しつけているので可能だった発言でした。

現実的な範囲で精一杯情報を集め、行動の選択肢別にPros-Cons表を作り、関係者との調整も行って、決断を絞り出すのだと、今は考えています。これも何年かすると若気の至り、と思う日が来るのでしょうが。

 

一昨日の合唱の練習参加者は通常の3分の1くらいでした。私の出来栄えは惨憺たるもの。少数になると力不足が露呈するので好い機会でもありました。

 

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