私の恩師が
同窓会誌の編集委員長である関係で描かせて頂きました。
趣味で描いている絵ですが
こうして絵を見て頂ける機会に恵まれていることに感謝です。
表紙のことば
『家族で過ごすお正月』
お正月になると思い出すのは
祖母の作る玉手箱のようなお節料理と
二の腕くらいの太さはある太巻き，
大皿にてんこ盛りの数の子です。
私が子どもの頃のお正月は親戚一同が
祖父母の家に集まる大イベントでした。
また，賑やかなお正月を控えた大晦日には，
両親と兄と私の家族４人で
デパートの食堂でお昼ご飯を食べ，
夜は家で紅白を見ながら麻雀ゲームをして
新年を迎えるのが恒例でした。
しかし，最近では，兄も年末年始は仕事のことが多く，
私も旦那さんの実家のある広島で年越しをするようになりました。
両親は２人きりで紅白を見ているのかな，と思うと，
寂しくないかしらと心配になります。
そして，広島から戻ると，あわてて旦那さんを連れて実家に帰って
「今年もよろしく！」と両親に年始の挨拶をして，ビールで乾杯します。
一緒に年を越せなかった分，何度も乾杯します。
少し傷みかけた年を越した母の手作りの煮物をほおばり，
お腹の中をアルコール消毒しなきゃ，と笑いながら，また乾杯します。
私事ですが，今年の春で結婚４周年になります。
すでに新婚ではなく，私が髪を切っても，
少し丁寧にお化粧していても，毎日同じ服を着ていても，
旦那さんは無反応で，ケンカして怒って怒られて，
反省して謝って等という日々を繰り返していた そんな昨年の春，
旦那さんが長期出張となり，私は思いがけず１人暮らしになりました。
１人暮らし突入当初は１人で晩酌したり，
居間に布団を敷いてテレビを独占したり，
気楽な生活を楽しんでいました。
しかし，夏が終わり，秋になり，
サンマを食べて「おいしい！」と感動しても１人，
冬になり，鍋を囲んで〆にうどんをすすっても１人……。
そろそろ帰ってこないかな，なんて思いつつ，
実は，そんな人恋しい晩に描いた絵だったりします。
