『機龍警察』 月村了衛 (ハヤカワ文庫 JA)
聞いたことない作家さんだと思っていたら、アニメの脚本家出身の方でした。これが結構おもしろくてびっくり。
二足歩行メカ+警察ということで、パトレイバーみたいなものかと思いきや、もっと警察小説よりな泥臭い男と女の小説。
アニメ脚本の出身作家らしく、描写はかなりアニメより。アクションシーンはアニメで見たいなという気もするが、ロボットが出てこないシーンの方も圧倒的にいので、小説でじっくり読む方があっているのかもしれない。
警察とは言っても、主人公3人は警察官というよりは傭兵。職業傭兵、元ロシア民警、元テロリストと、かなり癖のある3人組。
警察組織の問題点を描いているようでありながら、硬直した組織が組織として自己保身する様は、警察だけではなく、大企業のサラリーマンならば身に覚えがある話だったり。
冷戦が終わり平和が訪れると思ったのもつかの間。世界は大国の重石を解かれた地域紛争と、テロの恐怖に支配されるようになった。
憲法第9条を掲げた日本国であってもそれは変わらず、テロ対策を軍ではなく警察が担わなければならない。これが日本の将来の禍根となる可能性は確かにあり、この小説においても、そのあたりが匂わされつつある。
武器としてのロボット(人型装甲)を持ったテロリストと傭兵警察官の戦いに託した意味は続編で明らかになっていくのだろうか。
パイロット3人だけでなく、外務省出身でいながら警備部長に就任している沖津や、童顔女子な整備班長の鈴石も含めて、登場人物すべてが複雑な過去を背負っているらしく、謎だらけ。
回収しきれていない伏線や、ちょこっと触れられただけの設定がてんこ盛りで、そもそも事件も解決していない状態で終了。このままフェードアウトするのは惜しいが、続編は本当にあるんだろうな。
聞いたことない作家さんだと思っていたら、アニメの脚本家出身の方でした。これが結構おもしろくてびっくり。
二足歩行メカ+警察ということで、パトレイバーみたいなものかと思いきや、もっと警察小説よりな泥臭い男と女の小説。
アニメ脚本の出身作家らしく、描写はかなりアニメより。アクションシーンはアニメで見たいなという気もするが、ロボットが出てこないシーンの方も圧倒的にいので、小説でじっくり読む方があっているのかもしれない。
警察とは言っても、主人公3人は警察官というよりは傭兵。職業傭兵、元ロシア民警、元テロリストと、かなり癖のある3人組。
警察組織の問題点を描いているようでありながら、硬直した組織が組織として自己保身する様は、警察だけではなく、大企業のサラリーマンならば身に覚えがある話だったり。
冷戦が終わり平和が訪れると思ったのもつかの間。世界は大国の重石を解かれた地域紛争と、テロの恐怖に支配されるようになった。
憲法第9条を掲げた日本国であってもそれは変わらず、テロ対策を軍ではなく警察が担わなければならない。これが日本の将来の禍根となる可能性は確かにあり、この小説においても、そのあたりが匂わされつつある。
武器としてのロボット(人型装甲)を持ったテロリストと傭兵警察官の戦いに託した意味は続編で明らかになっていくのだろうか。
パイロット3人だけでなく、外務省出身でいながら警備部長に就任している沖津や、童顔女子な整備班長の鈴石も含めて、登場人物すべてが複雑な過去を背負っているらしく、謎だらけ。
回収しきれていない伏線や、ちょこっと触れられただけの設定がてんこ盛りで、そもそも事件も解決していない状態で終了。このままフェードアウトするのは惜しいが、続編は本当にあるんだろうな。