(いささか旧聞。既に今週SNSで盛り上がっていることだろう)。
5月15日(日)、第1回早慶女声ジョイントコンサートを聴く(於
川口総合文化センターリリア音楽ホール)。
慶應義塾ワグネル・ソサィエティー女声合唱団:1950年設立(→
こちら)。
早稲田大学女声合唱団:2018年創立(→こちら)。早稲田大学に
女声合唱団があるとは寡聞にして知らなかった。
どちらもツイッター等こまめな情報発信に積極的ですばらしい。
慶應ワグネル女声は、毎年4月末、共立女子、日本女子、立教女
声と四大学合同演奏会を開催していたが、四大学合同が2020年新
型コロナで中止になり、以来それは「無期限中止」となっている。
しかるにプログラムによれば、慶應、早稲田の両女声合唱団は、
「近年の交流を経て、演奏会の開催へと踏み出し、第1回となる
はずだった昨年度はコロナのため断念し」たが、今回あらためて
第1回として開催に至ったという。
それにしても何事も「第1回」を開催するエネルギーはものすご
いものだ。その「熱意」と「努力」に拍手を送りたい。
ちなみにプログラム掲載メンバーは、慶應23人(うち1年は9人)、
早稲田31人(1年は4人)。
<プログラム>
1.Busto宗教曲集
作曲:Javier Busto 指揮:樋本英一
演奏:慶應義塾ワグネル・ソサィエティー女声合唱団
2.女声合唱のための「三つの抒情」
作詩:立原道造、中原中也 作曲:三善 晃
指揮:山脇卓也 ピアノ:松本博志
演奏:早稲田大学女声合唱団
--休憩--
3.無伴奏女声合唱のための「地球のうた」
女声合唱組曲『あなたの思い出』より
「魂のいちばんおいしいところ」
作詩:まど・みちお、川崎 洋、谷川俊太郎
作曲:松崎泰冶
指揮:樋本英一 ピアノ:松本博志
演奏:早慶女声合唱団
以下、いつもながらつたない「寸評」を交えて・・・・・・
13:55 ギローンガーンギローンガーン
「まもなく開演でございます。ロビーにおられる方はお席にお着
きください」
(男性によるアナウンス。この日はワグネル男声とワセグリの現
役が「お手伝い」に入っていた)。
14:00 ギローンガーンギローンガーン
「本日は第1回早慶女声ジョイントコンサートにお越しいただき
有難うございます。演奏に先立ちまして、両校のエール交歓を行
います」
○早稲田「早稲田大学校歌」(指揮:仲沼味沙)
上下とも黒の服装。1番ユニゾン、3番三部合唱。自然なイン・テ
ンポで、音色が統一されている。3番最後の編曲がおもしろい。
○慶應「慶應義塾塾歌」(指揮:内藤颯乃佳)
上は白、下は黒のユニフォーム。1番ユニゾン、3番三部合唱。力
強いユニゾン。イン・テンポで、打点が明確な「指揮らしい指揮」
がすばらしい!最後はややrit.でビシッと決める。
全員退場まで温かい拍手が続く。
1.Busto宗教曲集
作曲:Javier Busto 指揮:樋本英一
演奏:慶應義塾ワグネル・ソサィエティー女声合唱団
スペインの北部バスク州出身のハビエル・ブストー作曲によるア
カペラ合唱曲。
1年生も含め19人がオンステしている。この時期に1年生を含め全
員暗譜というのは、私の「常識」からするとモノスゴイことだ。
樋本先生は指揮棒を持たない指揮。
(1)The Lord is my Shepherd(主は私の羊飼い)
出だしは動きが少ないが、途中からfへ。思い切りのfでは一人
ひとりのお腹から声が出て、オオ~ッとなる。。
(2)Ave Maria gratia plena(アヴェ・マリアの祈り)
こじんまりとした口先の合唱ではない、「本格的な」ところがい
い。
(3)Alma Redemptoris Mater(救い主を育てた母)
合唱が「自発的に」指揮についている。
(4)Salve Regina(元后あわれみの母)
高声部もさることながら、9人(?)の低声部がしっかり支えて
いる。
(5)Alleluia(ハレルヤ)
終曲、「Alleluia」が力強く繰り返される。「a」の母音で切ると
ころはしっかりお腹(ブレス)で切っていた。
先生は下手に、学生は上手に退場。2、3人が下手に退場。
--入退場の練習もしておいた方がよかったかな(笑)。
2.女声合唱のための「三つの抒情」
作詩:立原道造、中原中也 作曲:三善 晃
指揮:山脇卓也 ピアノ:松元博志
演奏:早稲田大学女声合唱団
三善晃の名曲「三つの抒情」の初演は、木下保指揮/日本女声合
唱団(昭和37[1962]年)。今年は初演から60年になる。木下先
生は作曲の段階からコミットしていたという。
23人がオンステ(12、3人が譜面持ち)。山脇さんも指揮棒なし
の指揮。
(1)或る風に寄せて(立原道造)
前奏、松元さんのピアノが美しく、すばらしい。続く日本語も、
子音、母音ともに、タイミングよろしく、きれいだ。
この曲に何か所か(5か所?)出てくる撥音(「っ」)も神経質
すぎず、しかし一糸乱れず、すばらしい。
(2)北の海(中原中也)
ピアノが超絶的。合唱もfやp、dim.は、ブレスがしっかりと、
安定したものだ。
(3)ふるさとの夜に寄す(立原道造)
ここでも日本語の日本語らしいディクションが見事だ。「叫び」、
「ささやき」の発語にハッとする。
繰り返し2回目の「白く咲いてあれ!」のdim.がなかなか聴けない
ほどすばらしかった。
先頭は一瞬迷って、全員が下手に退場。
--休憩--
「ここで10分間の休憩をいただきます」。ドリンクコーナーは依
然としてお休みだった。
合同ステージ(?)。ステージ向かって左に早稲田、右にワグネ
ルが整列。ワセジョはややカジュアル風に衣装替えて。
「第3ステージに先立ちまして、両校の応援歌をお送りします」
(プログラムになかったので会場がわく)。
慶應ワグネル、内藤さんの指揮)「若き血」と思いきや、意表を
ついて、「紺碧の空」にパチパチパチと拍手が起こる。先ほど同
様、打点のハッキリした指揮に、テキパキとした「紺碧の空」。
早稲田女声、仲沼さんの指揮)イン・テンポの「若き血」。折り
返しの前にクレッシェンドするところが新鮮だ。
大きな拍手が続き、いったん退場。
3.無伴奏女声合唱のための「地球のうた」
女声合唱組曲『あなたの思い出』より
「魂のいちばんおいしいところ」
作詩:まど・みちお、川崎 洋、谷川俊太郎
作曲:松崎泰冶
指揮:樋本英一 ピアノ:松元博志
演奏:早慶女声合唱団
オンステは31人(?)。早慶半々(?)。最後列からの入場だが、
最後列が最前列に並びそうになる(緞帳がないからリスキー?)。
(1)太陽と地球(まど・みちお)
デュナーミクを大きくとった合唱。樋本先生は外へ放射する音楽
というのか、伸び伸びと歌わせる合唱だ。しっとりとする、意味
あるpにも惹きつけられる。
(2)しずく(川崎 洋)
ゆっくりした、女声合唱らしい曲。プログラムの「今、争いの絶
えない地久で人と人が分かり合えない日々が続く。でも、あなた
と私は同じひとしずく、大きな愛の末裔なのだ」という「心」が
響く。
(3)あお(谷川俊太郎)
力強いソプラノ。樋本先生も動かすというか、盛り上げる指揮だ。
全員の、無心に声を出す姿にジ~ンとなる。
(4)魂のいちばんおいしいところ(谷川俊太郎)
3曲目が終わると、すぐに松元さんのピアノが入る。「あなたは」
「私に」「今日をくれた」にハッとする表現がそろう。全員の心
の叫び(f)に感動だ。
10人ほどが譜面を持っていたが、まったくそれを感じさせない演
奏だった。
樋本先生:「作曲いただいた松崎さんがいらっしゃっていますの
で、ご紹介します」(拍手)。
樋本先生と山脇さんがマイクを握る。
樋本先生:「いや~、できました、ネ。2年前、女声四大学演奏
会が中止になってしまいましたが、緊急事態宣言が解除になると、
学生から2021年に早稲田大学女声合唱団とジョイントコンサート
を開催したいのですが、どうでしょうか?という申し出があり、
学生の発想力、行動力に感動しました。残念ながら、昨年のそれ
もまん延防止のために中止となりましたが、今回ようやく開催す
ることができました(拍手)」
山脇さん:「私たちはまだできて4年目の合唱団ですが、それを
最初に聞いた時は『えっ、伝統あるモルと?とんでもない』と思
ったんです。私の妻もモル出身なのですが、これを契機に一緒に
やっていけたらと思っています」
樋本先生:「そういえば、彼の結婚式の二次会に呼ばれまして、
『指揮者になりたいんです』、『そう、頑張ってみて』というこ
とがありました(笑)」
ここで3先生に花束贈呈だったかしらん。
樋本先生:「アンコールは須田和宏さん編曲の『Sing』を(会場
から「おお~」という声あり)」
山脇さん:「私の方は、コロナの中でも合唱活動を!という、昨
年生まれた江村美紀作詩、信長貴富作曲『ボクはウタ』を」
○「Sing」
樋本先生のほとんど振らない指揮に、みんなが「楽しそうに」歌
う(「楽しそうに歌う」のは難しいのだが)。
○「ボクはウタ」
じわじわ気持ちが盛り上がるシンプルな曲。やや長い曲(5分30
秒)だが飽きさせない歌わせ方が上手い。「ボクはウタ」の繰り
返しが心の奥にズシリと来た。
最後の最後は、両校の指揮者によるお礼と感謝のスピーチ。
お二人のお話が上手い(「言語能力」が高い)のにカンシンする。
○「慶應讃歌」:ゆっくりすぎない、いいテンポで、前へ前へと
流れる「讃歌」。2番の歌詩に涙する。
○「早稲田の栄光」:こちらもゆっくりすぎないテンポ。2番の和
声が新鮮だった。
最後は全員でおじぎし、退場。
最後の一人が退場するまで拍手が続いた。
モルコール(ワグネル女声)を聴くのも久しぶりだったが、これ
からも両校(早慶女声)の演奏会から目(耳?)が離せないと言
っていいだろう。
どのステージにも、チャレンジする「やる気」というか、「気持
ちのクレッシェンド」が伝わってくる、想像以上にすばらしい演
奏会だった。
力作のプログラム
企画ページ「合唱早慶戦」がおもしろい。
同封のチラシ
同上
12:08 あざみ野
12:36 渋谷
12:39 渋谷ハチ公前
12:44 籠原行普通
赤羽の前で、途中、非常停止ボタンのため、7分ほど停車。
13:13 赤羽下車
13:13
13:15 京浜東北線へ
13:18 川口に到着
13:20 川口総合文化センターリリア
13:22 ホール入口
13:23 受付等々は早慶の男子学生中心
13:24 K-7の席を確保 私の前3列は招待席
すぐ近くにOBのIさんが。
少々雑談する。
13:45
13:46
13:47
13:49 花束等受付
13:49 まもなく開演
14:45 川口駅
14:46 休憩中
14:46 これより後半ステージ
15:42 お開き
15:43
15:45
15:45
15:46 川口駅改札
15:49 川口
15:53 赤羽
15:54 ここで間違えないように!
15:55
16:21 渋谷着
16:22 渋谷は相変わらず
16:27 渋谷
16:59 あざみ野に戻る。
17:01 東急ストアで買い物
17:12
17:18 山ガール下車
17:20 団地にて
17:23
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