人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
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三島由紀夫『戦後日記』(中公文庫)

2019-06-03 05:00:00 | 読書

三島由紀夫の戦後の「日記」が『戦後日記』と題して、中公文庫から
4月25日付で発売になった。

あちこちの書店で探していたが、5月30日、ようやく自由が丘のBook
1stで見つけた。

--インターネットがない時代は、このように書店で見つける楽しみ
があった。


この新刊は、昭和23年から昭和42年まで「日記」の体裁で書かれたエ
ッセーをほぼ一冊に編集したものである。

過去に、新潮文庫から『小説家の休暇』、『裸体と衣装』というタイ
トルで発行されたものも含まれている。それらにはなかった、ほかの
「日記」も含まれ、活字がいささか大きくなったのも嬉しい。



三島由紀夫『戦後日記』(中公文庫新刊)



三島由紀夫は、評論やエッセーがいい。




余談だが、5月16日TBSテレビ(系)のニュースで、三島由紀夫vs全
共闘の討論の一部を、あれから50年ということで放送していた。
あれから50年!

実際の討論会は、昭和44(1969)年5月13日、東京大学教養学部900
番教室で行われた。

これを活字化したものが、昭和44年6月に新潮社より『討論三島由紀
夫vs.東大全共闘--美と共同体と東大闘争』だ。これは、また平成
12(2000)年7月に角川文庫となっている。

あらためて、これを読み返してみると、討論は終始三島ペースではな
かったのではないかしらん。

三島は、昭和45年11月25日に自衛隊(市ヶ谷)で自決したが、この
討論の時からそれを匂わすようなことも言っている。


三島は「天才」だった。
しかし、と言っていいか、40代から過激化(孤独化?)し、知らない
間に「過激派」になっていたのかもしれない。


 

 念のため書いておくと(笑)、個人的には、昔も今も全共闘にはシン
パシーを感じないし、三島の「決起」にも同様(=シンパシーを感じ
ない。)だ。動揺した?


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