日産ノートe-POWERの発想は面白い

いやあ、これは目からウロコだった。日本ではハイブリッドにあらずんば・・・というくらい、各社ともハイブリッドを出しているが、EVということでは、イマイチな・・・


　EVに関して、ネガティブなイメージがあるのは、家庭に充電設備の設置が必要だったり、やはり航続距離が心配ということと街中のインフラとか・・・だろう。
　そんな中、今般日産がリリースしたノートe-POWERは搭載しているガソリンエンジンで発電し、その電力を利用して電気モーターの力で前輪を駆動するもの。

　ハイブリッドと異なるのは、ガソリンエンジンは純粋に発電にのみ使用し、動力には使用しないこと。だからジャンルとしてはEVになるようだ。
　通常は、エンジンが停止したまま、高電圧バッテリーからの電力だけで走行する。バッテリーの充電残量や車速に応じてエンジンを始動、充電するという。とはいえ、電池の容量はミニマムなので、エンジンが作動するシーンが多く、現実的にはハイブリッドに近いとも。

　急加速や登坂時などでは、バッテリーからの電力に加え、エンジンで発電した電力も直接モーターに供給する。減速時にはエンジンを停止し、回生発電した電力をバッテリーに充電、停止寸前まで回生が行なわれるという。
　つまり、後続距離や充電インフラを心配する必要のないEVであり、これは売れそうな。

　面白いのは、その結果、ワンペダル感覚・・・すなわちアクセルを離すことでブレーキがかかり、きっちりブレーキランプも点くという。
　だからブレーキを踏む回数も減るというが、なんとなく慣れが必要な感じも・・・といいつつ、もうひとつのポイントはその価格だ。


　価格は「e-POWER S」が177万2280円、「e-POWER X」が195万9120円、「e-POWER MEDALIST」が224万4240円と売れ筋のXは200万切りだ。
　さすがに・・・写真のNISMO仕様は高くなりそうだが・・・(汗)

　ただ、トヨタのアクアなどと同じカテゴリーの車で、取り回しのいいところで、このアプローチというのはすごく興味深い。さらに電池をミニマムにしたことで、室内やトランクにデメリットが出ていないことも大きい。
　本音としては、エンジンもディーゼルにしてほしい・・・あっ、ついでにセレナに搭載している運転支援システムを搭載すれば・・・

　高齢者向けにもいい選択肢になりそうだと思うんだが・・・って、今後の日産の展開にも注目である。