ねこに ねこじゃらし

ねこのそらの話を中心に、ぽつぽつゆっくり更新しています。

のらぼう菜のお話し

2016年04月05日 | そらと会った里山



 またまたすっかりご無沙汰になりました。

 暖かかったり、肌寒かったり、不安定な天候が続きますが、季節を移す真っ最中の里山に忙しく通っています。

 今年はたくさん植えた大根を3月の終わりまで収穫することが出来て喜んでいたのですが、

 ちょいと油断をした隙に聖護院大根が数本、花を咲かせてしまいました。モッタイナイ

 けれど、大根の花といえば白に薄紫の淡い色と思っていたので、初めて見たその姿、ちょっと嬉しい発見でもありました。









 そして、少し前から一番美味しい時期を迎えているのが‘のらぼう菜‘。

 蕾がついた茎を葉っぱ数枚を付けてポキっと手折って摘み取ります。


 写真の上の方に写っているのはほうれん草。丁寧な栽培をしてくれるメンバーのお陰で柔らかです。













 のらぼう菜も、先週あたりから花が咲き始めました。

 こうなると茎がぐんぐん伸びて筋張ってくるので、畑に行く度に仲間たちと「急げ急げ」とカゴいっぱいに採って帰り、

 それぞれの家庭の冷蔵庫は、のらぼうでいっぱいになってしまいますが、それがここ数年はなんとも嬉しい歳時記になっています。


  

   わたしが初めてのらぼうと出会ったのは20年ほど前。

 近所の無人販売所で、「野良坊」という見慣れない名前を見つけて買ってみたのですが、

 ほうれん草?小松菜?菜の花? そのどれにも似たような似てないような、クセのない味はてっきり新種だと思い込んでしまいました。

 ところが、先日の新聞に「秋川のらぼう祭り」という記事が載ったのを読んでみると、ずいぶん古くからあるお野菜だったのです。

 何年も経って初めて知る衝撃の事実 

 


  なんでも、秋川周辺では江戸時代初期に伊奈備前守という方が地元の名主にのらぼうの種を配布し、

 近郷12村に栽培をすすめて広がったらしいのですが、耐寒性に優れたのらぼう菜のおかげで、

 天命の大飢饉(1780年代!)、天保の大飢饉(1830年代!!)から村人を救うことになったので

 子生(こやす)神社の境内に「野良坊菜之碑」が建てられて、今でも毎年3月下旬にお祭りが開催されているということなのです。

 野良坊、すご~い!
 


 今でこそ栽培する農家さんや市民ファーマーが増え、近所のあちらこちらで売っているのを見かけるようになりました。

 子供の頃にこの街に住んでいたときには食べた覚えがないので、一旦は影を潜めていたのか、

 それともこの辺りではここ数十年の間にメジャーになったのか、それは定かではありませんが、

 柔らかくてクセのない優しい味は、いくら食べても飽きるということがありません。

 本当に美味しい菜っ葉なのです。

 炒めても汁物に入れてもなんにでも合いますが、さっと茹でてなにも付けずに食べるのがわたしは一番好みです。

 そういえば、畑でポキッとしてそのまま口に入れたら甘くてみずみずしくて、疲れが癒されたこともありました。



 そんな美味しいのらぼうを採るのが山に行く最大の理由だったりしますが、

 春の里山は楽しみだらけです 





 
  見つけると頬が思わず緩む シュンラン








  クロモジの大木も 花が満開でした







  ちょっと変わった様子のタンポポですが 雨上がりだから綿毛が濡れていたのでしょうか、それにしても大きな綿毛玉でした








  風の来ない日だまりで早くも満開の 背の低いヤマツツジ









  ツタウルシ 芽に注目していたら 仲間が「吸盤に注目だよ!」と教えてくれました







  
  こちらは街の中の桃畑です 青空の下で撮りたかった~








  多摩川の土手の桜は 花冷えで震えていました 





  最後に わがやのにゃんずたちです






  花粉症で外に干せない布団をジャングルにして


  かくれんぼ かいな?










   そらの 「箱に入ってみる」 もあい変わらず


   


   ふたりとも 留守番が増えても元気にしています~ 


  
 

 冷たい雨が降って山へ行くのを休んだ今日は

 ふたりとも寝ているので ついつい長い文章になりました。

 お付き合いくださり ありがとうございました