【巾着田の曼珠沙華】
先日天皇・皇后両陛下が、初めて巾着田の曼珠沙華を見に来られた。
近くの高麗神社に参拝された後に立ち寄られた。
30分ほどお二人でゆっくりと見て歩かれたと新聞、TVで報道された。
私は翌日に行って見たが、両陛下が来られた事もあってか、早めに
出掛けた私が帰る頃には、高麗駅から歩いてくる人、観光バスで乗り
込む人で大賑わいになって来た。
500万本と言われる曼珠沙華の群生・・・どうして本数を勘定するのか
疑問が湧いたが、兎に角ものすごい!巾着のような地形の中は赤一色
浦和レッズ、広島カープの赤の応援軍団と重なった。
清流高麗川(こまがわ)が蛇行した形が「きんちゃく」の形に似ていることから、
巾着田と呼ばれるようになった。
高麗川に沿って赤の絨毯が敷き詰められている。
高麗川の清流に、泳ぐ魚たちが尾ひれを振って迎えてくれた。
朝の陽をいっぱい浴びて、林の中が朱に染まった。
小さい頃、寺の近くや畠の横に咲いてる彼岸花が大人たちに忌み嫌われていた
様な記憶がある。未だにそんな思いが頭を過ぎるが、なんの何の・・・見事な群生
を見ていると、心が燃えてくるようだ。
燃え盛る花の中を、さまよい歩く人たち・・・
赤く燃える海原に老木が沈んでいくように見える。
枯葉が曼珠沙華に留まる、秋の装いだ!
朱の中に一本の白い花、なんと清々しい佇まいだろう。
フラメンコを踊る火の女のようにも見え、左八文字で優雅に歩く花魁のようにも
見える。