KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

WOC登山部2021.03.10 七宝山縦走

2021年03月11日 | 香川の里山


WOC登山部SYH(縦走・ぐるっと編)も今日で一応予定していた5回が終了となる。

東讃から始まり高松市、中讃そして今日は西讃の七宝山系を縦走してきた。

この七宝山は地形図で見ると不動の滝の北と、志保山の北にも七宝山と書かれていて、

しかも実際は七宝トンネルの上が七宝山となっていたりで、少しややこしい山なのだ。


このところのSYH(セニョさん・YAMAP・補填)で歩いてきて、随分と車のデポにも

慣れてきたメンバー。今日は西讃支部?のあっちゃん・ルリちゃん・クーちゃん

デポ車の担当を買って出てくれた。ゴール地点となる加嶺峠(加齢峠)に3台をデポ。

その後に私の車で集合場所の高屋神社下宮まで走って行く。

今日はまた新たにユーちゃん・みっちゃんが初めての参加。

お二人は麺法師さんの同級生なのだが、みやさん・健さんとも

同級生と言う事で、さながら同窓会といった感じだが、肝心の麺法師さんはこのところ

雪山登山に凝っていて、まだ顔合わせができていない。


ほぼメンバーがそろったところでセニョさんから電話がかかってきた。

『ナビで下宮を入れたら何故か本宮に来てしまった!』と。『???』 

それ、もう上まで車で登った事になるではないですか・・・・!

上から降りてここまで来るのにまだ少し時間がかかりそうなので、

先にひなちゃんを先頭に1班でスタートしてもらい

あっちゃんとルリちゃんとコアラさんで待つ事に。

しばらくして現れたセニョさんと一緒に、二班はスタートする。







下宮からの参道を正面に稲積山の岩壁を見ながら桜並木の道を歩いて行く。

最初は緩やかなコンクリートの道も次第に勾配が急になってくる。

このところの高屋神社の天空の鳥居のブームで、観光の若い女の子達が

何も知らずにこの場所から登って行こうとして、途中で諦めて戻って行くのを見かけたと

ルリちゃんが教えてくれた。




コンクリート道は途中の中宮辺りまで続いている。それにしてもいつ来てもここの坂では息が切れる。







地道になっても九十九折れの急登は続き、高度が上がってくると

南に有明浜を眺められるが、ゆっくりと眺める余裕もない。







鉄製の橋を渡り少し登ると地形図でも等高線の間隔が広くなってくる尾根になる。

道の途中、下の鳥居から〇〇mと書かれた案内板が掛けられているが、

本宮までの残りの距離は分からない。その代わりに道の脇に丁石が1丁(109m)ごとに建っているので

それを見ながら『あと少し!』と言いながら登って行く。







道に露岩が現れるともう少しで本宮だ。北に荘内半島を眺めながら進んで行くと、

前を歩くあっちゃんが『石段に着きましたよ!』と教えてくれた。







石段まで来るとその石段はすき間にモルタルが詰められて様変わりしていた。

自然石で造られた石段は以前はガタガタしていて、踏むたびに音がしてとても歩きにくかったが、

逆にそれが趣があって良かったのに、これではその風情が台無しになった感じがした。

地元にとっては観光地として新しくスポットライトが当りプラスになっているのだろうけど、

安価に手っ取り早くモルタルを塗りたくった石段。観光地となったが故に無くしたものもある。










本宮に着くと先にスタートした一班が東屋の下で寛いでいた。

天空の鳥居を目当てに既にけっこうな人がいる。

高屋神社は山の名前から稲積神社(稲積さん)とも呼ばれる、稲の神様。

鳥居の下で写真を撮り、本宮にお参りして先に進んで行く。













高屋神社の駐車場を過ぎアスファルト道を進んで左に山の中へと入って行くと尾根に出た。

その尾根道を少し登って行くと上之山と書かれた、一等三角点高野山に着いた。













三角点からは緩やかにアップダウンしながら道は続いていく。

その内に青いベンチが置かれた仁尾の街と燧灘が見下ろせる展望所に着いた。

少し霞がかかっているが、仁尾の街から奥に浦島伝説の残る荘内半島が続いている。

ここでスタート時点で下宮で一緒になり、独りで歩いていた男性に声をかける。

『どこまで歩かれますか?』と聞くと、『途中まで歩いて引き返そうと思っています』と。

『お昼ご飯は持っていますか?』と言うと『パンならあります』と言うので、

我々はこのまま真平山まで縦走して、デポ車で下宮まで戻るので、

ご一緒しましょう!と言う事で、旅は道連れとなった。


寒くもなく暑くもなく丁度いい天気に、しばしその景色を眺めまたスタートする。

するとベンチに黒いザックが残っている。『お~い!誰かザックを忘れてるで~!』

と声を掛けると、先を行っているユーちゃんの背中にザックがない。

本人は気づかず先に行こうとするが、周りのメンバーが教えてくれて慌てて戻って来た。

忘れ物や落とし物は度々あることだが、ザックを背負い忘れるのはWOC登山部でも初めてだ!(笑)











展望所からは所々で車道を横目に見ながら歩いて行くと、地形図に445mの標高点が

書かれ広場になった丁度、七宝トンネルの真上に着いた。

ベンチの奥には『七宝山系(志保山)最高地(つづ)449m』と書かれた背の高い杭が立っている。

確かにこの山系では最高点だが、志保山はまだ先になるし、さらに志保山の北に七宝山(真平山)がある。

そして少し先には七宝山と書かれた山名標が立っている。

しかもこの下は七宝トンネルだし、『いったいどこが七宝山なんだ~!!』













その山名標の先は今度は三豊側の眺望が広がり、天蓋の桜と書かれている

桜の大木の立つ場所に出た。ここでもタオルが一枚落ちていた。

『誰のタオル?』と聞くと、ユーちゃんがまた慌てて取りに来た。

おかしい。セニョさんとは濃厚接触はしていないはずなのに、

ユーちゃんはすでにセニョウイルス重症者のようだ。




天蓋の桜から今日初めての急坂を下り、さらに進んで行くとハンググライダー基地に着いた。

木々もなく急斜面になった場所からは今度は仁尾の曽保の辺りが見下ろせる。

下にはもう一つハンググライダー発進台のある竜王山も見えている。

今日は右に三豊平野、左に燧灘と西讃地区の眺望が続いていて忙しい。










ハンググライダー場からは樹林帯の中の道が続いていく。

今日最初の落ち葉の積もった道をカサコソ音をたてながら進んで行く。










志保山山頂からも西側の景色が広がり、三等三角点石ケ谷がある。

最近の里山の山頂でよく見かけるが、ここでも木々が伐採されて眺望が良くなっている。

ベンチも置かれて登山者にとっては景色を眺めながらの休憩場所としてはいいのだが、

やっぱりそこは私有地。(気になるので国土地理院の点の記を見てみると、仁尾の方の山だった)

地権者の方がすすんで伐採しているのか、それとも愛好者が許可を得てしているのか

ここのところずっと気になっている。










まぁ~あんまり難しい事を考えても仕方がないので、みんなでにこやかに記念撮影。

道擦れの男性も交えて撮ってみる。







志保山からは少し東に振って下って行くと東峰 志保山と書かれた道標の立つ分岐に着いた。







たしか先月、Keitannさん・ピオーネさん・Reikoさんが歩いて、とってもお気に入りになったと書いていた、

平坦で木々も疎らで明るいとても雰囲気のいい道が東峰まで続いていた。







東峰には真新しい山名標とハートの背もたれのベンチが置かれていた。

このハートのベンチはこの辺りの里山の至るところに置かれている。

恐らく同じ人かグループかが作って見晴らしの良い場所に置いているのだろう。








正面には先週歩いた善通寺五岳と大麻山が見える。

こうやって次々に前回の踏み跡を眺めながらここのところ歩いてきたが、

視界にある山が直ぐに同定できるのも、香川の里山歩きの楽しみのひとつだ。







ただ近くに見える汐木山の山頂が、ますます平らになっているのが見えて少しもの悲しい。




志保山東峰から分岐まで戻って吉津峠へと下って行くと、四国のみちの道標が立つ場所に出た。










ここでセニョさんが、志保山は“しおやま”と読むと教えてくれた。製塩の盛んだった仁尾町で、

古くから塩を煮詰めるための釜を焚くための木を、この“しおやま”で採っていたそうだ。




四国のみちから吉津峠の三豊側に降り、峠を越えて八柱神社でトイレを借りてお昼にする。




お昼ご飯を終えて今日最後の山となる真平山へ。

神社の横を登って行くと本ルートと赤道との分岐になり、その先に地元の小学生も一緒に植林した

桜の咲く緩斜面の登り口になる。この時期に既に満開に近いのは河津桜だろうか?

正面には名前の通り山頂が平らになった真平山。










桜の斜面には『3.11 忘れないそれが大切』と書かれた札が何本か立っている。

そう言えば明日は東日本大震災からちょうど10年になる。




植樹の畑からは急登が続いていく。やはりご飯を食べた後の急登は疲れる。

ルリちゃんもみっちゃんも、しんどいと言いながらペースが落ちてくる。







途中の見返り坂からはこの時期たくさんの人で賑わう、吉津の河津桜が遠目にも見えている。










見返り坂からも急登は続き、トトロの森と書かれた道標の辺りから樹林帯の中の道になる。

途中で北に向かって山頂へのトラバースの道には、木の枝に足が攣った人の為か、

塩を入れたビニール袋が掛けられていた。










山頂近くでは先ほど見えた汐木山や竜王山・毘沙古山・貴峰山の三座の奥に

黒戸山・弥谷山・天霧山そして少し右には三条山や爺神山が見えた。







真平山の山頂は木々に囲まれていて見晴らしはなく、。四等三角点社山








真平山からはあとは下るだけ。といっても途中で分岐を間違えコースを外れて結構くだってしまった。

243mの標高点と通って加嶺峠に降りる予定だったが、もう登り返す元気がない。

申し訳ないがデポ車担当の西讃支部の三人娘?には戻ってもらって、

残りのメンバーはそのまま少し下に見えたミカン畑へと下って行く。




降り立ったみかん畑は仁尾町特産の曽保のみかんの畑だった。

みかん畑にはあちこちで桜や梅や桃の花が咲いている。

さすが日本有数の日照量を誇る仁尾町だけあって、果実も花も太陽の恵みを受けて

スクスクと育っている。













みかん畑を道なりに下って行くと、七宝山登山口と書かれた県道21号線の近くに出た。

県道まで少し歩き、疲れたメンバーにはここで待ってもらって、

『登り返していった奥様方の機嫌が悪くなったらいかんけん』と、

デポした加嶺峠まで県道を歩いて行く。




デポした場所で少し遅れて三人娘が降りてきた。デポ車に乗り込み、途中で待つメンバーを拾い、

スタート地点の高屋神社下宮まで戻って、いつものコーヒータイムで雑談をした後解散となった。




行動時間5時間30分、沿面距離12.6km、累積標高910m。

ここのところ同じくらいの距離を歩いてきてメンバーもこれくらいの距離と高度差にも慣れてきた。

寒風の中でスタートしたSYHだが、最後は随分と春めいてきた一日となった。


今日のトラック



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