里山悠々録

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「寒玉キャベツ」の特徴とアントシアニンの発現

2024年03月15日 | 畑:葉菜類

冬キャベツは1月末から穫り始め、未だ盛んに収穫しています
秋キャベツを遅くまで穫っていたため穫り始めが遅れました。現在半分くらいまでは進んだでしょうか。


種播きは8月10日、8月29日の植付けです。
品種はトーホク種苗の「寒玉キャベツ」。低温に強く、雪中甘藍としても使えます。
当地では冬キャベツを通称「寒玉」と言うので、品種名そのものです。
近年はこの品種を作っていますが、特徴が幾つかあります。
生育旺盛で揃いがよく大玉になります。昨年は大玉過ぎたので今年はより株間を詰めました。
外葉が大きく、垂れ気味になるのが欠点かもしれません。少々だらしなく見えます。
そして、アントシアニンが発現しやすいことが特徴です。


冬キャベツは、低温に晒されることでアントシアニンの紫色の色素が出てきます。
寒さから身を守るための防御の印しでもあり、自然の現象で何の問題もありません。
したがって、冬キャベツらしい旨味と甘味の証しでもありますが、気になる人もいるかもしれません。
この「寒玉キャベツ」は酷寒の年には紫キャベツと見間違うほどになることがあります。
紫キャベツにはアントシアニンが沢山含まれています。この「寒玉キャベツ」は他の冬キャベツ品種よりアントシアニンが多いのではないかと推測しています。
そして、その色素の出方が気温に敏感に反応するようです。
大きい外葉は寒さに直接晒されるので紫色が非常に濃くなっています。


結球部分はこの外葉で寒気から守られるとアントシアニンがあまり発現せず緑が濃い。


結球がむき出しになり寒気に晒されると紫色がより出るようになります。そうすると凍害を受けるリスクも高まります。
今年はこのように薄い紫がかった程度の結球が多い。


以前作ったことのある渡辺採種場の「冬穫りB号」はアントシアニンの発現が少なく耐寒性は強い。その代わり肉質は硬い。
一方、この「寒玉キャベツ」は「冬穫りB号」に比べるとアントシアニンの発現が多く耐寒性はやや劣り、肉質は軟らかい。
今年の「寒玉キャベツ」は例年から見ると暖冬だったためか想定していたよりアントシアニンの発現が少ない。
外葉は紫になっていても結球は殆ど緑のままと言った結球も見られます。


ただし、2月後半から寒さがすっかりぶり返したため、あまり変わらない状態が長く続いている感じです。
例年は2月くらいに紫色は最も濃くなり、3月気温が上がってくると次第に薄れる傾向があります。
多少凍害の兆候が見られる株もありますが、ごく軽症です。


-5℃以下が連続するようなことがなければ実害はなさそうです。
外葉が少し傷んでいるこの株を穫ってみます。


これは外葉に守られアントシアニンの発現がごく少ない結球でした。


大きさは2㎏と手頃の大きさです。甘味、旨味が乗っており美味しい。
こちらは春キャベツ。


品種は「金系201」。
生育は順調で揃いも良い。例年よりかなり進んでいますが、2月後半からの寒さのぶり返しで少し停滞しているかもしれません。
キャベツは10月の秋キャベツから休むことなく穫り続けています。6月までうまく続くでしょうか。




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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (kaz)
2024-03-15 07:49:15
ume724さんへ。
コメントありがとうございます。
さすが小生も同感です。
育成者はその辺のところをどう調整するかで頑張っているのだろうと思いますね。
鮭の鮭びたし残念ながら小生は未経験です。美味しそうですね👍
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Unknown (kaz)
2024-03-15 07:39:11
さくらもちさんへ。
コメントありがとうございます。
通訳の大役素晴らしいですね。大尊敬です👍
風邪が早く回復されますように御自愛ください。
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Unknown (ume724)
2024-03-15 07:38:08
おはようございます。

~「冬穫りB号」はアントシアニンの発現が少なく耐寒性は強い。その代わり肉質は硬い。
一方、この「寒玉キャベツ」は「冬穫りB号」に比べるとアントシアニンの発現が多く耐寒性はやや劣り、肉質は軟らかい。~

という部分に大変興味を持ちました。
「冬穫りB号」はアントシアニンの発生が少ない分、
葉を厚くして寒さから身を守るため、
全体の肉質が硬くなったのかなぁと想像しています。
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Unknown (さくらもち)
2024-03-15 07:29:48
キャベツ綺麗ですね!食欲をそそりますね!
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