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3月8日 松下幸之助一日一話 (松下幸之助COM)
利は元にあり
昔から「利は元にあり」という言葉があります。これは利益は上手な仕入れから生まれてくるということだと思います。まずよい品を仕入れる。しかもできるだけ有利に適正な値で買う。そこから利益が生まれてくる。それを「利は元にあり」と言ったのでしょうが、実際、仕入れはきわめて大事です。ところが、この「利は元にあり」ということを、ともすれば単に安く買い叩けばよいというように解釈する人があるようです。しかし、決してそうではなく、仕入先を、品物を買って下さるお得意先と同じように大切にしていくことが肝要だと思います。そういう気持がないと、結局は商売は繁昌しないと言えましょう。
【コラム】筆洗
2014年3月7日東京新聞TOKYOWeb
▼人生に嘘(うそ)はつきものだ。最大の嘘とは「私は嘘をついたことがない」と言うこと。虚々実々の駆け引きを常とする政治や外交となれば、なおさらのことだろう
▼十七世紀の英国の外交官ウォットン卿は言った。「大使というものは祖国のための嘘をつくために、外国に派遣される正直な男である」
▼プーチン大統領が「正直な男」であるかどうかはともかく、大国ロシアの威信と権益を守るためなら、嘘もいとわぬのは間違いない。ウクライナ南部のクリミア半島に突然現れて、あっという間に重要拠点を制圧した「正体不明の武装勢力」は、だれがどう見ても、ロシア軍だろう
▼しかしプーチン氏は先日の記者会見できっぱり否定した。「あれは地元の自警団だ」。記者たちが「あの人たちが着ている軍服は、ロシア軍のものに酷似している。ロシア兵ではないのか?」と食い下がっても、平然と「似たような軍服は、いくらでもある。あんなものは、どこででも買えるだろう」。嘘の五輪があれば、間違いなく金メダル級ではないか
▼第一次世界大戦の残虐性を記録し、ナチズムの危険性をいち早く告発したオーストリアのユダヤ人作家カール・クラウス曰(いわ)く「戦争はどうやって始まるか? 外交官らが記者たちに嘘をつき、活字になった嘘を、みなが信じ込むことからだ」
▼プーチン氏の嘘の結末が、そうならないことを祈る。
☆ 今日も寒いですが、皆様にとって良い一日でありますように ☆
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