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3月6日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
不安に挑む
いつの世でも、われわれにとって完全に安穏であるという状態はないといってよい。お互い人間である以上、程度の差こそあれ不安動揺なしにはいられないと思う。それが人間本来の姿である。しかしだからといって、ただ不安動揺し、それにおびえてなすところなくウロウロしているというのでは、そこから何も生まれてこない。
そうではなく、不安は感じるが、しかしその不安に敢然と闘いを挑み、これを打破していく。むずかしい仕事、困難な要求に直面して、一面に不安を感じるが、反面かえって心が躍る。そしていろいろの考えを生みだしこれを克服していく。そういうふうでありたいと思う。
【コラム】筆洗
2014年3月5日東京新聞TOKYOWeb
▼昭和の奇妙な風習はむしろ学校生活の中に生き残っている。卒業式での第二ボタンである。今もあるという
▼中学や高校。女子が卒業する男子から学生服のボタンを頂戴する。第二ボタンは上から二番目。心臓に最も近い場所に位置するボタンになる。別れの季節。好意を寄せていた男子から形見をもらうようなものか。ほほ笑ましい
▼起源はよく分からぬ。一九八〇年前後には間違いなく流行していた。<記念にください/ボタンをひとつ/青い空に捨てます>。柏原芳恵さんの「春なのに」(作詞中島みゆきさん)は八三年。捨てるんだったらほしがるなと思った人もいるだろう。<制服の胸のボタンを/下級生たちにねだられ>。斉藤由貴さんの「卒業」(作詞松本隆さん)は八五年
▼それ以前が分からぬ。七〇年前後に中学高校時代を過ごした、ある女性はなかったと証言する。地域差もあっただろう。六〇年の映画「予科練物語 紺碧(こんぺき)の空遠く」にボタンを差し出す場面があるそうだが、有名な作品でもない
▼昭和レトロ研究家の串間努さんによると六〇、七〇年代、女子学生が好んだジュニア小説からではないかという。そういう場面があったかもしれない
▼四三年の学徒出陣という説もある。出征する学生が女性にボタンを残していく。戦争の痛み。子どもに伝えるのなら、この説が有力であってほしい気もする。
☆ 今日は啓蟄(けいちつ)です。今日は寒くなりそうです、皆様にとって良い一日で有りますように ☆
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