愛知県豊川市散策中。昼食のメインに考えていた豊川稲荷参道の1軒が休み、もう1軒は廃業で振られてしまったので、散策中に飾り気のない外観から地元の人が利用する店だろうなと当たりを付けていた食堂へ方針変更。店先には小さなサンプルが並べられたウインドウがあった。建物は新しいので古い食堂かどうかは分からないが、店名(旧・満州国の首都、現在の長春市)からいくと歴史がある店かもしれない(勝手な想像)。中に入るとテーブル席が並んでいる。年配の女性親子でやっていらっしゃる様子。外はまだ寒いが(訪問3月末)随分と動き回って喉がカラカラだったので「ビール」と、つまみに「もつ煮」をお願いした。ビールはキリンラガーの大瓶。ちくわとがんもの入った小鉢が付いてくるのが嬉しい(分かってるナー)。「もつ煮」はしっかりと濃い色の味噌味。臭み消しに生姜が入って、こってりとして辛めの味付け。
ビールが終わったので食事に「オムライス」を注文。席から厨房が見えるが、割烹着の女将さんが綺麗に鍋を振って両手でよっこいしょと更に盛り付けている。そしてサラダと一緒に完成した「オムライス」が運ばれた。「オムライス」はケチャップライスにしっかり火の通った玉子がのせられている。ケチャップライスはしっとりとしている。下味の塩胡椒も少なめでかなり薄味。チキンがゴロゴロ出てきて嬉しいが、かけてあるケチャップも少なめなのでもうちょっと強めに味付けしてあったら…。サラダはしっかりとした量で、千切りキャベツ、トマト、ブロッコリーなどと多彩。マヨネーズが添えられているのが食堂ならでは。孫だろう高校生が外から友達と帰ってきてテーブル席で昼メシ。いきなりテレビのチャンネルを変えたので叱られている。食堂が実家ってなんか羨ましいなァ。(勘定は¥1,550)
↓ 愛知県教育委員会が編纂した近代化遺産の報告書にあった「松井線香製造所(旧・日本駆虫品製造)」(大正5年・1916・建造)◇。線香を乾燥させるために壁面がブラインド状になっていて開閉換気出来るようになっているのだとか。
↓ 「株式会社トヨテック・本社(旧・豊川電話中継所)」(昭和2年・1927・建造)◇。我が国初の長距離ケーブル網の中継所として作られ、昭和27年に廃所。現在は地元の光学会社によって使用、保存されている。敷地の隅にある倉庫も主屋と共に登録有形文化財にしていされているが、主屋と違って丸みを帯びた軟らかいデザインなのが面白い。
新京食堂
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