ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

スーパーベスト・オブ・サンディー&ザ・サンセッツ / サンディー&ザ・サンセッツ

2020年02月10日 | ロック(日本)

スーパーベスト・オブ・サンディー&ザ・サンセッツ / サンディー&サンセッツ (1997)

アルファから出たサンディー&サンセッツ(Sandii & The Sunsetz)のベスト盤2枚組。聴きたい曲が大体入っていたので購入。悪名高いアルファだけにこの訳の分からないアートワークにはため息も出ない。この”ツインズ”と呼ばれるベスト盤シリーズ、素材は凄いのにどれもジャケを含めてデータ不備など、所属(所有)アーティストに対する愛が全然無くて突っ込みどころ満載(笑)。選曲や曲順もセンスが感じられないが、内容は決して悪くない。自分が彼らを知ったのはもちろんYMO関連経由。細野晴臣プロデュースでソロ名義のファースト「Eating Pleasure」(’81・ジャケ写下左)の収録曲をラジオでエアチェック(死語)したのが最初だったか、スネークマンショー「急いで口で吸え」(’81・ジャケ写下右)収録の「Jimmy Mack」を聴いたのが最初だったか。

 

サンディーがその昔ソロ歌手やグラビア・モデルだったのは知っていたが、名義を変えて色々な録音に参加(映画主題歌とかゴダイゴとか)していたのはあまりよく知らなかった。82年当時オーストラリアに渡っていた長兄が「今こっちでサンディー&ザ・サンセッツの<Sticky Music>が流行っとるよ。」と教えてくれてびっくりした覚えがある。兄が持ち帰ったシングル盤がうちにまだあるはず。その「Sticky Music」から始まる28曲。テクノ黄金期とあって”あの頃”の音が満載。ヴァージョン違いはあれど、前述のサンディ名義のアルバムと、バンド名義のファースト「Heat Scale」(’81・ジャケ下左)、欧豪で注目された「Immigrants」(’82・ジャケ下右)の曲がほとんど収録されているのが嬉しい(各アルバムあと数曲なのが惜しい)。久保田真琴らしい沖縄~アジアのオリエンタルな旋律とロックの融合が、サンディーというインターレイシャルな存在のごちゃ混ぜの言語とのミックスで、より無国籍でポップな独特の存在になっている。当時世界にそのまま通用した数少ない日本のバンド。久しぶりに聴いたらもっと気恥ずかしいかと思ったが、この辺りの音、しっくりくるなァ(笑)。音が出た瞬間に「YMO!」と言ってしまいそうな”細野節”もあちらこちらに垣間見える。それにしても1981年辺りのテクノの密度って凄かったんだなァ。

 

amazonにて購入(¥825)

  • CD (1997/8/27)
  • Disc : 2
  • Label : アルファレコード
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菓子亀 @愛知県稲沢市

2020年02月10日 | 愛知県(尾張・老舗)

愛知県稲沢市の古い通りを再訪。近くに車を停めて自転車で旧街道沿いをウロウロする。すでに訪れているので目新しいものは何も見付けられなかったが、のんびりと自転車を走らすのも楽しいもの。菓子を買って帰ろうと、最初は「松屋長春」に寄ってみたが、昼過ぎとはいえ目当ての「羽二重餅」は既に売り切れ。もう1本北の通り沿いにある「菓子亀」に寄ってみた。店舗は新しく風情は無いが創業は明治43年(1910)とのこと。店に入るとガラスショーケースの中に並んだ様々な菓子の他に駄菓子っぽいものも平置きしてあった。好物の最中は「万代(よろずよ)」という名前。女性の店員に「今日は”紅サザンカ”がありますよ。」と言われたので、つい「じゃ、それも。」と。車で持って帰れるので上生菓子の「花びら餅」を足して箱に詰めてもらい、勘定してもらった。

家に持ち帰って嫁と分けっこ。まずは上生菓子から。「紅サザンカ」はうっすらと桃色をした羽二重餅を使って花を模してある。手に持つとしっとり。中は意外にもしっかりと濃いめ甘めの餡が詰められている。”ベニサザンカ”は稲沢が発祥の花なのだとか。皮は時期によって羽二重餅だったり練り切りだったりするのだそうで「松屋長春」も同趣向だったので地域で横のつながりがあって盛り上げているのかも。「花びら餅」は自分が和菓子の深い懐を知った菓子。伏見の「むらさきや」では「箙(えびら)の梅」という名前でいただいた、牛蒡の酢漬けがくるまれているもの。こちらも羽二重餅でくるまれており、持つとふわふわで崩れそう。牛蒡の酸味との対比が面白い。「万代」の最中種はめでたい亀の形をしている。艶のあるつぶ餡が詰められており、これもまた旨かった。(勘定は¥900程)

 

 


 

↓ 店の前を通る美濃街道に建つスクラッチタイル壁の「旧・中部電力稲沢営業所(稲澤電灯株式会社)」(昭和8年頃・1933・建造)以前と状況は変わらず。

 

 

↓ その向かいの「藤市酒造株式會社」(建築詳細不明)。創業明治5年で代表銘柄は「菊鷹」。酒造は大抵日曜日が休みなので直接買うことはかなわない。

 

↓ これも街道沿いの「旧・稲葉郵便局」(建築詳細不明)。こちらも進展無く、以前と状況は変わらない。いきなり駐車場とかになりそうで怖い…。

 

 

↓ 郵便ポストが軒先にある町屋の建物(建築詳細不明)。側面を含めてとても綺麗に整備されている様子だが、郵便ポストが横向きなのはどうしてなんだろう?

 

 


 

郷土菓子処 菓子亀

愛知県稲沢市稲葉3-4-25

 

( 稲沢 いなざわ かしかめ 和菓子 御菓子司 羽二重餅 まつり餅 いちご大福 上生菓子 もなか ベニサザンカ 美濃街道 稲葉宿 近代建築 )

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