Used Songs 1973-1980 / Tom Waits (2001)
酔いどれ詩人、トム・ウエイツ(Tom Waits)のアサイラム時代の1973年から80年の間に発売されたアルバムから選曲された編集盤。レーベルはライノなので品質(音、選曲)は間違いない(2000年以降のライノがどうだという議論はあると思うが)。自分は彼のアルバムは数枚しかもっておらず、そのどれもがこのアサイラム期の後、アイランドに移ってからの物ばかりなので、この時期のトム・ウエイツをしっかり聴くのは初めて。自分が彼を知ったのは若かりし頃に沢山著書を読んだ故・立花隆が彼のファンでエッセイを残していたから。酒場を経営していたこともある氏には彼の音楽はピッタリだったのかも、なんて想像する。
ダミ声で、キーだってリズムだって外れたりするし、どういう唱法か曲によって同一人物か疑うくらい声が違ったりするけれど、やはり彼の音世界は唯一無二。伴奏者との関係はよく知らないが、ピアノの弾き語りであったり、アコースティック・ブルースだったり、、ボードヴィル的だったり、ヴォーカル・ジャズだったり、ロック・バンドだったりと多種多様な音楽が、トム・ウエイツという個性でしっかりと統一感が出るのが不思議。こういうのはやっぱり小さいハコのクラブやバーで聴くとイイんだろうなァ。どちらかというとロック寄りだったアイランド期よりもよりトム・ウエイツらしさが味わえ、晩酌でウイスキーで口を湿らせながら聴くのはなかなかの至福。この時期のオリジナル・アルバムも買ってみようかな。
中古店にて購入(¥価格失念)
- Label : Elektra / Wea
- ASIN : B00005Q3AF
- Disc : 1