今池の広小路通沿いにある蕎麦の「大盛屋」へ。正確な創業年は分からないが60年以上経っているそう(古い木製看板には”創業五十年”とある)。外観はあっさりしているので大通りではあまり目立たない店構え。中に入って暖簾の掛かった戸を開けると、店内はカウンター席とテーブル席が3つほど。ご高齢の主人と女将、職人、それにご家族でやっていらっしゃる様子。カウンター席に腰掛けると濃い粉茶が出てきた。この日は地下鉄で来ていたので「板わさ」と「燗酒(菊正宗)本醸造」をどん燗(ぬる燗)でお願いする。
シュッとした品のいい陶器の徳利と猪口で酒をいただく。「板わさ」は歯応えのある調子の良い白い蒲鉾で、添えてある山葵とわさび漬で。いい感じ。追加で「せいろ」をお願いした。丸い笊に盛られて出てきた「せいろ」は、麺肌の白い更科蕎麦。店名からもっと大衆的な蕎麦かなと思っていたので意外だった(店名の由来は分からないが特に”大盛”の品は見当たらない)。つゆは色は濃くないが出汁感がかなり強めで、ちょっと他に無い感じ。量もたっぷりとある。喉越しの良い蕎麦をちょん漬けでなく、しっかりとつゆに浸していただいた。旨い。手繰った蕎麦の麺線がかなり長い。後から出された蕎麦湯は少しとろみのあるタイプ。自分は蕎麦を食べる時には刻みネギは使わず、蕎麦湯の時にだけ使うことが多い。刻みネギって店によっては調子の良くないものが出てくることもあるが、こちらの刻みネギは風味も良かったので、つゆに落として蕎麦湯を注ぎ、たっぷりと味わった。(勘定は¥2,050)
愛知県名古屋市千種区内山3-33-15
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