今年は強烈に暑いと思っていたら、雨ばかりの不安定な天気になり、そうこうしているうちにちらほらとトンボの姿を見るようになってきた。そうなると一気に秋の気配。夏が去る前にかき氷の店を2題。ひとつは名古屋。伏見にある氷屋「澤田商店」。こちらは戦前からの氷屋だそうで、ビルの間にある風格ある看板が掛かる木造の建物は築60年以上だとか。かき氷を出すようになったのはここ10年位と聞く。午前中は氷の配達があるので午後から店を開くそうだ。この日は日差しも強く、湿度が高く、絶好のかき氷日和。店の前まで来ると「氷」の文字を篆書体で図案化した涼しげな幕が飾ってある。店の中は女性が2人で切り盛りしていて、何人かの先客が氷をつついていた。店の前を通りかかったサラリーマンも汗を拭きながら涼を求めて入ってくる。
右手のところでお金を払い、土間に並べられた手作りっぽいテーブルと椅子の所で待っていると、塗りの盆に載せられて氷が運ばれた。スプーンではなく木の匙が付いている。頼んだのは季節限定という「シークワーサー」。限定の品は時々で変わっていくそうだ。蜜は手作りなんだとか。それでも本業が氷屋だからだろうか値段も安い。のんびりと首を振る扇風機の風にあたりながら氷をすくう。ふわっとした口当たりの氷は口解けもよく、それまでの道中で汗べっとりだった体がスーッとクールダウン。シークワーサーの蜜は酸味と苦味がほどよく、いい感じ。さすがに今流行りの果肉入りの蜜ではないけれど、この味ってかき氷に合うなァ。(勘定は¥350)
愛知県名古屋市中区栄1-13-31
( 伏見 さわだしょうてん 沢田商店 かき氷 かきごおり 純氷 氷屋 )
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