ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

せいがん (2) @岐阜県岐阜市

2016年02月14日 | 岐阜県(岐阜)

冬の冷たい雨が降る中、岐阜市大洞(おおぼら)の天然記念物「中将姫誓願桜」で有名な願成寺の脇にある蕎麦屋「せいがん」へ。入口前のイーゼルには「飛騨牛そば」なる限定の品書きも。店に入りテーブル席へ。まだ口開けとあって先客は居ない。久しぶりにシンプルなざるそばをと思って入ったが、先の限定品や他の品にも気を惹かれ、注文を取りに来た給仕の女性に"待った"をかける。品書きを眺めて更に迷っていると、また注文を訊きに来ちゃった(他に客は居ないし、こちらが声を掛けるまで放っといてくれないかな…)。こちらの店は厨房付近から客席が全く見えない造りで隔絶しているのでそうなっちゃうのかな。間の壁は取っ払っちゃった方がいいのに(←勝手なことを…)。寒かったので暖かいそばに方針変更。その中で「蕎麦好きの方に」と書かれた「釜揚げそば」に引っ掛かった。蕎麦を釜揚げで…。ハイ、それを。

何人かの地元女性グループが入ってきて賑やかになった。然程待つまでもなく、あっという間に「釜揚げそば」が運ばれる。蕎麦は湯付きで土鍋に入っていて、薬味は山葵のみ。この品には名物という「せいがん団子」が付く。表面に粒の見える蕎麦切りはいかにも旨そう。早速猪口の中のつゆに漬けて手繰る。ぶわっと増幅された蕎麦の香りが鼻腔を通り、少し表面にぬめりけを残した蕎麦が口に入る。シンプルで旨い。こんな風に蕎麦を食べたのは初めてだけれど、なかなかいい。土鍋なのでゆっくりしているとどんどん蕎麦が柔らかくなってしまうだろうと、次々に手繰った。ちょっと安っぽく見える土鍋なので、これを塗りの桶かなんかにしたら風情があっていいかも。湯付きなのでつゆがすぐに薄まってしまうが、お代わりが徳利に充分入っているので心配なし。蕎麦の量はかなり多く、途中少し単調になりつつも充分に蕎麦の旨さを堪能した。体もホカホカに暖まった。せいがん団子はつぶした里芋が入っていて丸く平らに成型されて揚げられている。きれいに味噌が塗られ、のせられた山椒の芽がきれい。風味良く、食感良く、旨い。これ120円なら他の品を注文したの時にも付けたいな。別にとろっとした蕎麦湯も出て、たっぷりいただく。蕎麦にも団子にも満足。(勘定は¥1,300)

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↑ 大草履が飾ってある願成寺の仁王門。仁王像は鎌倉時代の作だそう。 

 

せいがん

岐阜県岐阜市大洞1-21-5

 

( 岐阜 岐阜市 ぎふ 大洞 おおぼら 願成寺 がんじょうじ ちゅうじょうひめせいがんざくら 蕎麦 そば まつや 神田まつや ごまそば 釜揚げそば 十割 )


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