日本-パラオ親善ヨットレースの随伴船「みらいへ」にトレーニーとして乗船し、JAMSTECと協力して行った海洋プラスチック調査を見てきました。海外に比べて民間のボランティア船や調査船による海洋調査が日本は少ないので、何かできないかな、と思ってまずは実態調査。
日本-パラオ親善ヨットレース
https://japan-palau-yachtrace.com/
帆船「みらいへ」のエンジンルームに設置されたドイツ製のマイクロプラスチック採取装置。フィルターは300,100,30ミクロンのメッシュで1日2回採取。その他ニューストンネットを1日1回。
このマイクロプラスチック採取装置、2017-18年に行われたヨットによる世界一周のボルボオーシャンレースで使われたもの。ヨットレースの激しい揺れにも壊れず、ポンプに空気が入っても除去できるようになっている。価格は190万円プラスフィルターなどの消耗品。日本でも作れそうだが、データの比較検証のため同じドイツ製。
また、日本-パラオ親善ヨットレースの参加艇である「トレッキー」にも同じ採取装置が搭載され、クルーによる調査が行われた。
「みらいへ」「トレッキー」により得られたデータは、後日発表されるそうなので、乗船していた私も楽しみ。
今回参加して知ったことですが、レースに限らず、毎シーズン沖縄-パラオ間を行き来していたり、小笠原やミクロネシア、その他太平洋を結構頻繁にヨットで航海している人が以外と多いことが分かった。ボランティア船として採取装置を搭載してもらって調査できれば。
調査船による調査航海は予算不足で航海日数が減る一方だし、事前に予定が決まっていて自由に調査ができない。そこでボランティア船としてヨットを活用できれば、研究者はデータが取れるし、ヨットに乗る人は少しは経費の足しになるかも。WinWin?
ヨットに乗る人は、海洋環境に関心が高いし、日々乗っている中で、海洋プラスチックだけでなく気候変動などにも関心を持っている。調査をすることでスポンサーもつくかもしれない。研究者は必要なデータが得られる。
ドイツ製のマイクロプラスチック採取装置は190万円。消耗品を加えても300万円とかだとクラウドファンディングで調達できると思う。海洋プラスチックは人々の関心も高いし。NPOや大学の研究者でこういう事業やらないかな~。
海外に比べて民間のボランティア船や調査船による海洋調査が日本は少ない、と思っていたので、もっと増やしていきたい。これは海洋プラスチックや海洋環境、気候変動の調査に限らず、水中考古学なども。
今回「みらいへ」の航海に参加したのも、この辺の状況を知るため。なにか自分でもやりたいけど、弘前大学だと海洋プラスチックやっている研究者いないしな~。何ができるか考えていかないと。
ところで、今回の「みらいへ」航海のお供は、JAMSTEC中嶋さんによる『海洋プラスチック汚染: 「プラなし」博士,ごみを語る (岩波科学ライブラリー)』でした。「みらいへ」船内にも寄贈されていてメスルームの書棚にあったので持って行かなくてもよかったけどね。
松井と申します。
subctechのマイクロプラスチックの採取機器について興味があり、コメントさせて頂きました。
購入を考えているのですが
販売先などはご存知ないでしょうか。
よろしくお願いします。
https://subctech.com/service/sales/
http://www.mercan.co.jp/
早速問い合わせてみます!
ご丁寧にありがとございました