昨日はお昼前に会議が終了し、その後は各自自由時間。日本を発つ前から最終日の午後は観光できるなと思っていたので、何箇所か狙いを定めてあった。
まずホテル最寄の東大入口駅から向かったのは安国駅、途中で一回乗り換えて世界遺産の昌徳宮(チャンドックン)へ。1405年に2日前に行った景福宮の離宮として、李王朝3代目の太宗が建てた。写真はソウルに現存する最古の門、教化門。
錦川橋は、韓国最古の石橋。水を渡ると邪気を払えるとされていたらしい。
宣政殿は、現存する唯一の青瓦の建物。
王の執務室だったらしい。こないだまで大統領官邸だった青瓦台も青い瓦。支配者には青い瓦の建物がもれなくついてくる文化なのかな?
韓国の宮殿の建物で気になったのが屋根の上の飾りたち。中国のお寺でもみたことがある気がするけど、建物によってその数がまちまちなのでさらに気になる。反日の権化のような2日前の景福宮のガイドに、案内してもらってた時に聞いてみたところ、あれらは守護神たちで建物の格によって数が違うが、仏僧、孫悟空、そのおつきたち、だそう。
ちなみにあたしが到着した時にはもう入れないと言われた後苑、英語ではシークレット・ガーデンと呼ばれる場所はドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」のロケが行われた場所のようだった。韓流に全くハマらなかったあたしにはネコに小判だけど。。。
次に向かったのが隣にある宗廟(チョンミ)、こっちも世界遺産。朝鮮王朝の国王と王妃の位牌を祭り、代々王朝の祭祀が行われてきた。儒教が質素を美徳としているため、他の場所に比べると落ち着いた雰囲気。
1394年に李成桂が王朝を漢陽に遷都した際に建立した。
王と王妃が眠る正殿と永寧殿の柱の列は、王位の永続を象徴するらしい。
過度な装飾をしないという意味では確かに質素だったかもしれないけど、帰りに橋の袂でユニークな方を発見。同じような顔で魚類というか龍のような体をしたものもあるけど、これはもっと狛犬に近い。と、ここまでですでに市内にある二つの世界遺産を見終えてしまった。
宗廟を後にして、ちょっと離れたところにある地下鉄の駅までしばし歩く。次に目指すのは市立美術館、地下鉄で市庁駅まで行き、そこからから歩く。
旧最高裁判所をそのままファサードとして利用
外見と対照的に、内部は明るいモダンなシンプルな設計だった。展示品はイマイチ興味が持てなかったので、カフェでアイスティーで一服。敷地内には彫刻が点在していて、紅葉が徐々に進むなか散策も楽しいかもしれないと思った。カフェで地図を見ていて、美術館のすぐ裏手にも宮殿があることに気づいた。早速行ってみる。
黄色い葉っぱが生える美しい石塀の散歩道を歩きつつ向かったのは
1470年に9代成宗が王家の私邸として建立した、徳寿宮(トクスグン)。
中和殿は正殿、王の即位式などが行われた
門から階段につながる真ん中の部分は、その両脇より少し高くなっている。王の歩く場所とされているため、うっかりここを通ったりしたら命がなかったらしい。中国の影響が感じられ、どことなく日本の建物との類似性もある韓流の建築物にすっかり目が慣れた頃に、違和感しかない建物が目に飛び込んでくる。
噴水に石造の建物、韓国初のルネサンス様式。噴水まであって本格的。
文禄の役で景福宮が焼失した後、一時的にここ徳寿宮が正宮となり、そのまたのちに26代高宗が整備して1900年にイギリスの指導で作られたようだ。
今は美術館として使われ、宮廷遺物が展示されている。
これってアリなの?と思うような違和感。王って何やってもOKだったんだね〜。展示も見応え十分とはあったけど、そろそろ疲れてきた。1人で観光するって、感じたことや思ったことを誰とも共有できないのでつまんない。スタンプラリー的に、はいここ、次ここ、みたいになっちゃう。いつも主人とアホみたいなことを言いながら歩けることが、いかに幸せなことか教えられた。ということで、そろそろホテルに戻ることにする。
おまけ的、だけど・・・。この国の宮殿の階段の両脇には、奇妙な動物が張り付いていた(笑)。狛犬的な存在なのかな?
正面から見るとほとんど喪黒福造
横から見ると鱗があるけどナマコか?みたいな姿だった
中央にあるプレートには双龍が描かれているので、正解は龍
なかなか面白いものだなぁと思いながら 駅からホテル最寄駅を目指す。午後の3時間弱で14,000歩、よく歩いた。ちなみに今回は1円もウォンに替えていない。地下鉄は会議の主催者が配ってくれたTカード(地下鉄用の追加チャージ可能なカード)があって、あたしがこの日移動したぶんは十分賄えた。ホテルのコンシェルジュに聞いたら、足りなくなったら駅の機械では現金でしかチャージできないけれど、コンビニに行けばクレジットカードでもチャージ可能とのことだった。観光地は全てクレジットカードで支払いが可能で、帰りにテイクアウトしてホテルの部屋に持ち帰った夕食も、ホテル近くのカフェでクレジットカードで支払った。チップのいらない国への出張では、本当に両替が不要なんだなぁと実感した。
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