■【心 de 経営】 経営四字熟語009 下学上達(かがくじょうたつ) 経営コンサルタントの自己研鑽
四字熟語には、いろいろな示唆がありますので、経営やコンサルティングを学ぶという視点で連載をします。
四字熟語というのは、漢字4文字で構成された熟語で、中国の故事などに基づくだけではなく、幅広い内容を持っています。
読み方を変えますと、別なものが見えてきます。それを経営コンサルタント歴40年余の目で見ますと、経営やコンサルティングに直結する示唆の多いことに気がつきました。 単に、四字熟語の意味を知るだけではなく、経営士・コンサルタントの視点から感じ取ったことをご紹介します。
■ 示唆の多い経営四字熟語 No.009
■■ 下学上達(かがくじょうたつ) ■■
■ 下学上達(かがくじょうたつ) 経営コンサルタントの自己研鑽
「下学上達」とは、身近に起こっている日常のことに注意を払い、そこからいろいろなことを学び取ることから始めて、それに関連づけて次第に深いところまで突っ込んで行き、自分の知識を深め、学問の奥義にまで到達できるように努力し続けるという意味です。
日進月歩、分進秒歩といわれるほど今日では、技術進歩の速度が以前とは比較になりません。経営士・コンサルタントは、時代の先を読んでコンサルティングを行うのですから、変化に追いつけなければ脱落してしまいます。
溢れる情報から必要なものを中心に抽出できる「アンテナ感度」の良さが求められます。のほほんとしていては、おいて行かれるばかりです。平素の地道な努力なしには実現できず、プロになりきれない中途半端なコンサルタントで終わってしまいかねません。
下学上達には、「日常のことに注意を払い」とありますように、基礎の大切さもうたわれていると思います。はじめは浅くても良いですから、経営士・コンサルタントに必要な、広い基礎知識や技術を身につけましょう。
基礎的な知識や情報、スキルが身についていますと、それだけでもアンテナ感度が高くなってきます。
その中から自分が関心を持てる分野を伸ばして行きますと、はじめは一つの小山にすぎない程度の専門性であったのが、やがて、それが伸びてきて、いつしか自分の専門分野として柱に成長するでしょう。
プロコンサルタントとして、活躍している人は、自分の専門性が高く、他の人が追いつけない何かを持っています。その様な人は、関連分野の裾野も広いのが一般的です。
そして、次第に、専門分野が複数になり、クライアントにとってメリットあるコンサルティングができるようになってきます。クライアントがメリットを感じるようになりますと、別の警官を紹介してくれたりして、経営士・コンサルタントとしての地盤が強固になってくるのです。
■ バックナンバー
これまでの経営四字熟語のバックナンバーをブログで見られるようにしました。
https://blog.goo.ne.jp/keieishi-kyokai/c/519a7840abf5dcf643227ecff6b01cef