日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

無責任

2005年09月08日 | インポート
県議会議員や町長が、その任期の途中で、別の選挙による公職に就く目的で、現職を放棄するということは、如何なものだろうか。

深江町の横田町長が、来年の2月に実施されるであろう県議補選に出るために、町長としての任期を残したままで、先日、辞意を表明されたそうだ。

定例議会としての9月議会が開かれる月でもある。
町としては、とても重要な時期であるといえる。
他町の事ではあるが、町会議員の末端に席を置かせていただいている者のひとりとしては、横田町長の現段階における辞意表明は、無責任なようにも思える。

町内での、未解決の問題を残したままでの辞意表明ともなれば、なおさらのことだ。

奥村県議は、10月11日に発足する雲仙市の市長選への出馬表明をされたが、まだ県議の職は辞されてはいないそうだ。
こちらは、どのようにされるつもりなのだろうか。
出馬の時点での自動失職ということになるのだろうが、出馬までの期間の中で、まだ他の可能性も残されているという事なのだろうか。

ゆくゆくは、国政へという話もささやかれていた人物のようだが、雲仙市長をめざすとなれば、そのことは断念するということなのだろうか。
それとも、それを踏み台にして先を考えておられるのだろうか。

そもそも公職に立候補するという事は、その任期を全うするつもりで立候補しているはずである。
選ぶ方も、そのつもりで選んで投票しているものと思う。

少なくとも私は、そのような気持ちで、奥村県議に自分の一票を投じた。

健康上の理由であるとか、悪事を働いて辞めさせられるのであれば仕方が無いが、それ以外の自己的な理由で辞めるという事は、投票してくれた人達にとって筋が通らないのではないか。
無投票によって選ばれているとしても、同様の事だと思う。

選挙によって公職に就いた者が、別の選挙による公職に就こうとするならば、まず、自分に与えられた任期を全うして、別の選挙による公職の選挙の機会が到来するまで待ってから立候補すべきであると私は思う。
出馬表明のタイミングが重要であるという事は分からないでもないが。

職業選択の自由が保障されている国ではあるが、選挙で選ばれた公職に対する責任は、きちんとはたすべきであろう。


豊田かずき