南串山町の海岸べりに親類の家がある。
海岸と建物の間には町道が通っているだけで、町道の海側に道路面より1.2mぐらいの高さの防波壁が作られていて、その先はすぐ海岸になっているような場所だ。
防波壁の直下には、四面体の三角錐の中央がくり抜かれた様な形状の消波ブロックが整然と積まれている。
しかし、その整然と積まれていた消波ブロックが、所々で崩れて、海側へ転げ落ちている。
海の方の眺望はすばらしい。
左右の遠くの方に岬が見えるだけで、その間は全て水平線というような眺望だ。
地球が丸いのだということを、目視で実感できる。
これは、波が穏やかな時の情景である。
台風が近づくと、その様相は一変するという。
消波ブロックが設置してあるにもかかわらず、打ち寄せた波のしぶきは、2階の屋根の上まで到達するということだ。
地域からの要望で、念願の消波ブロックの設置工事が実施されたのだそうだが、その効果はあまり無いというのがその海岸沿いに住んでいる人達の見方のようだ。
整然と積まれていた消波ブロックが、所々で崩れて、海側へ転げ落ちているという状況からして、台風時の波浪のエネルギーは相当なものであろうということが想像できる。
仕事の関係で、テトラポットの効能について海洋土木の専門家から聞いた話だが、消波ブロックはその空隙部分の作用によって波を吸収して、波のエネルギーを消去するような仕組みのものだという事だ。
そのようなことから、消波ブロックの形状や大きさは様々なものがあり、その積み上げ方式の1つに乱積みという方式がある。
4本の角が突き出ているような形式のテトラポットで多用されている積み上げ方式だが、積み上げ後に、ある程度の空隙率が確保できていないと、その消波効果は発揮されないのだそうだ。
親類の家の前の海岸では、消波ブロックの設置後においても、それがなかった時とあまり変わらないような波の状況だそうだから、その消波ブロックの設置工事による消波効果は、ほとんど無かったということになる。
行政としては、住民の生命・財産を、想定できる自然災害から護る為の防災対策の推進をしていく立場であるから、効果が無かった防災対策工事に関しては、早急に次善策を講じるべきではなかろうか。
豊田かずき
海岸と建物の間には町道が通っているだけで、町道の海側に道路面より1.2mぐらいの高さの防波壁が作られていて、その先はすぐ海岸になっているような場所だ。
防波壁の直下には、四面体の三角錐の中央がくり抜かれた様な形状の消波ブロックが整然と積まれている。
しかし、その整然と積まれていた消波ブロックが、所々で崩れて、海側へ転げ落ちている。
海の方の眺望はすばらしい。
左右の遠くの方に岬が見えるだけで、その間は全て水平線というような眺望だ。
地球が丸いのだということを、目視で実感できる。
これは、波が穏やかな時の情景である。
台風が近づくと、その様相は一変するという。
消波ブロックが設置してあるにもかかわらず、打ち寄せた波のしぶきは、2階の屋根の上まで到達するということだ。
地域からの要望で、念願の消波ブロックの設置工事が実施されたのだそうだが、その効果はあまり無いというのがその海岸沿いに住んでいる人達の見方のようだ。
整然と積まれていた消波ブロックが、所々で崩れて、海側へ転げ落ちているという状況からして、台風時の波浪のエネルギーは相当なものであろうということが想像できる。
仕事の関係で、テトラポットの効能について海洋土木の専門家から聞いた話だが、消波ブロックはその空隙部分の作用によって波を吸収して、波のエネルギーを消去するような仕組みのものだという事だ。
そのようなことから、消波ブロックの形状や大きさは様々なものがあり、その積み上げ方式の1つに乱積みという方式がある。
4本の角が突き出ているような形式のテトラポットで多用されている積み上げ方式だが、積み上げ後に、ある程度の空隙率が確保できていないと、その消波効果は発揮されないのだそうだ。
親類の家の前の海岸では、消波ブロックの設置後においても、それがなかった時とあまり変わらないような波の状況だそうだから、その消波ブロックの設置工事による消波効果は、ほとんど無かったということになる。
行政としては、住民の生命・財産を、想定できる自然災害から護る為の防災対策の推進をしていく立場であるから、効果が無かった防災対策工事に関しては、早急に次善策を講じるべきではなかろうか。
豊田かずき