日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

阿久根市の良識

2009年05月31日 | インポート
鹿児島県阿久根市の市長選挙で竹原信一氏が再選された。

阿久根市民の方々の、利権構造の受益者対そうでない人々という構図の投票結果に近いのではないかと私は認識している。

竹原氏を市長の座から失職させた、阿久根市議会議員の人たちに対する拒否の結果だという事もできるだろう。

竹原信一氏が主張している「市役所職員の報酬が、阿久根市の一般市民の報酬と比べて高すぎる」、「市議会議員も年収400万円に見合うような仕事はしていない」という考え方が、我が国の公務員(特別職の公務員も含む)の報酬の有り方に対する標準となる事を望む。

市長と職員の関係を、会社の社長と社員の関係に例えて、「社長が社員の批判ばかりするべきではない。協力しながら進むべきだ」と主張していた人も居たそうだが、乱脈経営を社員と社長が何の問題意識も無く共にやっていたのでは、その組織は破綻してしまう。

民間のまともな組織であれば、とっくの昔に職員の報酬の見直しをやっていて当然であるが、長い時間をかけてお手盛りの仕組みを造り上げてきた人々にとっては、なんとしてでもそのような既得権益を離したくはないはずだ。

そのような人々にとっては、竹原信一氏の主張は煙たかったことだろう。

案の定、既得権益の組織の人たちは、旧態然とした、国の組織の幹部職員を対抗馬に据えるという選挙方針を選択して、竹原氏を組織的に除外しようと画策した。

しかし、阿久根市の市民の多数は、竹原氏の主張に賛意を示した。

阿久根市の良識が、全国に波及する事を望む。


豊田かずき