「語源由来辞典」によれば、おすそ分けは以下の様になっている。
おすそ分けは、「裾分け」に接頭語の「お(御)」が付いた語。
「裾分け」の形では、1603年の「日葡辞書」に見られるのが古く、「お裾分け」は近世後期から見られる。
「すそ(裾)」は、衣服の下端の部分から転じて、主要でない末端の部分も表す。
そこから、品物の一部を下位の者に分配することを「裾分け」というようになり、下位の者に限らず、他の人に一部を与えることを「おすそ分け」というようになった。
以上は、「語源由来辞典」による。
ウィキぺディアによれば、以下の様になっている。
御裾分け(おすそわけ)は、「裾分(すそわ)け」の丁寧語である。
お福分けとも。
他人から貰った品物や利益の一部などを、さらに友人や知人などに分け与えること。
「すそ」とは着物の裾を指し、地面に近い末端の部分というところから転じて「つまらないもの」という意味がある。
よって、本来目上の人物に使用するのは適切ではない。
一方、お福分けは「福を分ける」意味であるゆえ目上の人物に使用しても失礼に当たらないとされている。
また、類義語に「山分け」があるが、この語には、一部ではなく均等に振り分ける意味が含まれる。
「お裾分けに預かる」 は、英語では receive a share of ~ 。
以上は、ウィキペディアによる。
英語での(レシーブ ア シェアー オブ ~)では、日本語の持つ機微が伝わらないようには思う。
直訳すれば、~の分け前を受け取るというところだろうか。
長崎県議会で、大きな風呂敷が広げられたようだ。
以下は、その大きな風呂敷の中身を披露した、毎日新聞の記事。
県議会:新幹線など大型公共工事 今後10年間、経済効果1兆2000億円や雇用9万人を期待--中村知事が答弁 /長崎
毎日新聞 9月13日(木)15時4分配信
中村法道知事は12日、22年度ごろの開業見通しとなった九州新幹線長崎ルートなど大型公共事業について「県内には1兆2000億円に上る経済効果と9万人を超える雇用機会が確保されると期待している」と述べた。
県議会一般質問で、下条文摩左議員(自民)への答弁。
知事は「開業までに県内で展開が見込まれる主な大型公共事業は6000億円を大きく上回る規模となる」とした。
例示したのは、新幹線建設・県内分3700億円
▽JR連続立体交差430億円
▽西九州自動車道1080億円
▽長崎多良見-芒塚インターチェンジの4車線化310億円
▽島原道路1060億円
▽県庁舎移転新築300億円超。
その他にも、事業費は明らかになっていないが、国際コンベンション施設建設、県立図書館新築、長崎市役所移転新築などの計画・構想があり、県内は今後10年間、公共工事ラッシュとなる見込みだ。
下条議員は「県の公共事業費は近年、1000億円を割り込んでいるが、この6000億円超が今後10年間で均等に上乗せされると、年1400億~1500億円となる」と強調。
「地場企業優先を大原則にした事業展開を」と要望した。【阿部義正】
〔長崎版〕
9月13日朝刊
以上は、大きな風呂敷の中身を紹介した毎日新聞の記事。
上記の記事によれば、中村法道長崎県知事は、今後10年間、経済効果1兆2000億円や雇用9万人を「期待」しているのであって、そのようになるのだとは一言も言っていない。
期待しているだけであるということを、そのようになると勘違いしないようにした方が良い。
しかし、知事がそのような期待をしているのだから、私たち庶民も長崎県民なので、そのおすそ分けに預かれるかも知れないという期待をしてもよいのかも知れない。
ただ気になるのは、長崎県においては、公共事業による成果である干拓地の耕作権を、一部の既得権益者であり某国会議員たちの身内が名を連ねていた会社が得ていたというような事例もあるということで、一部の階層による富の独占は長崎県の専売特許的に見られているようだから、くれぐれもそのようなことにはならないように期待しておきたい。
九州新幹線長崎ルートなど大型公共事業による経済効果を、一部の階層で「山分け」することなく、私たち庶民にも「おすそ分け」がある事を期待したい。
私たち大村市竹松遺跡の発掘調査アルバイト作業員も、現にそのおすそ分けの末端に位置しているのだと解釈できるのかもしれない。
今後10年間、いろいろな分野におけるその「おすそ分け」の仕事で、糊口をしのいで行けたならばと思っている。
ただし、平成20年12月に「シンクながさき」という財団法人ながさき地域政策研究所が公開している「新大村駅開業による経済波及効果の推計」によれば、以下のような内容になっている。
新大村駅開業に伴う総合的な経済効果としての純効果は、約4億8000万円~約3億8000万円となるそうだ。
プラス効果としては、時間短縮効果と地域価値向上効果で、6億3000万円~5億3000万円であり、マイナス効果としては、消費流出(ストロー効果)が約1億5000万円となり、差し引き純効果は、約4億8000万円~約3億8000万円になるということ。
それらの内容の詳細は、下記にて公開されている。
http://www.city.omura.nagasaki.jp/file/temp/645824.pdf
長崎県知事が広げた風呂敷の中身が、大きすぎるのかどうかの判断材料にはなるのかもしれない。
豊田「一喜
おすそ分けは、「裾分け」に接頭語の「お(御)」が付いた語。
「裾分け」の形では、1603年の「日葡辞書」に見られるのが古く、「お裾分け」は近世後期から見られる。
「すそ(裾)」は、衣服の下端の部分から転じて、主要でない末端の部分も表す。
そこから、品物の一部を下位の者に分配することを「裾分け」というようになり、下位の者に限らず、他の人に一部を与えることを「おすそ分け」というようになった。
以上は、「語源由来辞典」による。
ウィキぺディアによれば、以下の様になっている。
御裾分け(おすそわけ)は、「裾分(すそわ)け」の丁寧語である。
お福分けとも。
他人から貰った品物や利益の一部などを、さらに友人や知人などに分け与えること。
「すそ」とは着物の裾を指し、地面に近い末端の部分というところから転じて「つまらないもの」という意味がある。
よって、本来目上の人物に使用するのは適切ではない。
一方、お福分けは「福を分ける」意味であるゆえ目上の人物に使用しても失礼に当たらないとされている。
また、類義語に「山分け」があるが、この語には、一部ではなく均等に振り分ける意味が含まれる。
「お裾分けに預かる」 は、英語では receive a share of ~ 。
以上は、ウィキペディアによる。
英語での(レシーブ ア シェアー オブ ~)では、日本語の持つ機微が伝わらないようには思う。
直訳すれば、~の分け前を受け取るというところだろうか。
長崎県議会で、大きな風呂敷が広げられたようだ。
以下は、その大きな風呂敷の中身を披露した、毎日新聞の記事。
県議会:新幹線など大型公共工事 今後10年間、経済効果1兆2000億円や雇用9万人を期待--中村知事が答弁 /長崎
毎日新聞 9月13日(木)15時4分配信
中村法道知事は12日、22年度ごろの開業見通しとなった九州新幹線長崎ルートなど大型公共事業について「県内には1兆2000億円に上る経済効果と9万人を超える雇用機会が確保されると期待している」と述べた。
県議会一般質問で、下条文摩左議員(自民)への答弁。
知事は「開業までに県内で展開が見込まれる主な大型公共事業は6000億円を大きく上回る規模となる」とした。
例示したのは、新幹線建設・県内分3700億円
▽JR連続立体交差430億円
▽西九州自動車道1080億円
▽長崎多良見-芒塚インターチェンジの4車線化310億円
▽島原道路1060億円
▽県庁舎移転新築300億円超。
その他にも、事業費は明らかになっていないが、国際コンベンション施設建設、県立図書館新築、長崎市役所移転新築などの計画・構想があり、県内は今後10年間、公共工事ラッシュとなる見込みだ。
下条議員は「県の公共事業費は近年、1000億円を割り込んでいるが、この6000億円超が今後10年間で均等に上乗せされると、年1400億~1500億円となる」と強調。
「地場企業優先を大原則にした事業展開を」と要望した。【阿部義正】
〔長崎版〕
9月13日朝刊
以上は、大きな風呂敷の中身を紹介した毎日新聞の記事。
上記の記事によれば、中村法道長崎県知事は、今後10年間、経済効果1兆2000億円や雇用9万人を「期待」しているのであって、そのようになるのだとは一言も言っていない。
期待しているだけであるということを、そのようになると勘違いしないようにした方が良い。
しかし、知事がそのような期待をしているのだから、私たち庶民も長崎県民なので、そのおすそ分けに預かれるかも知れないという期待をしてもよいのかも知れない。
ただ気になるのは、長崎県においては、公共事業による成果である干拓地の耕作権を、一部の既得権益者であり某国会議員たちの身内が名を連ねていた会社が得ていたというような事例もあるということで、一部の階層による富の独占は長崎県の専売特許的に見られているようだから、くれぐれもそのようなことにはならないように期待しておきたい。
九州新幹線長崎ルートなど大型公共事業による経済効果を、一部の階層で「山分け」することなく、私たち庶民にも「おすそ分け」がある事を期待したい。
私たち大村市竹松遺跡の発掘調査アルバイト作業員も、現にそのおすそ分けの末端に位置しているのだと解釈できるのかもしれない。
今後10年間、いろいろな分野におけるその「おすそ分け」の仕事で、糊口をしのいで行けたならばと思っている。
ただし、平成20年12月に「シンクながさき」という財団法人ながさき地域政策研究所が公開している「新大村駅開業による経済波及効果の推計」によれば、以下のような内容になっている。
新大村駅開業に伴う総合的な経済効果としての純効果は、約4億8000万円~約3億8000万円となるそうだ。
プラス効果としては、時間短縮効果と地域価値向上効果で、6億3000万円~5億3000万円であり、マイナス効果としては、消費流出(ストロー効果)が約1億5000万円となり、差し引き純効果は、約4億8000万円~約3億8000万円になるということ。
それらの内容の詳細は、下記にて公開されている。
http://www.city.omura.nagasaki.jp/file/temp/645824.pdf
長崎県知事が広げた風呂敷の中身が、大きすぎるのかどうかの判断材料にはなるのかもしれない。
豊田「一喜