ヤシャブシは、多量のタンニンを含む果実は褐色の顔料とし、粉末にしたものが昭和の中頃まで「お歯黒」に使われた。「黒八丈」と呼ばれる絹布の染色にも使われる貴重な木である。名前の由来はゴツゴツした果実からきている。(庭木図鑑参照)このヤシャブシの身を求めて遠方より来るというから、染色家の人には大事な木なのだろう。晩秋に書いた「草木染めに使うクサギの実がなっていた」のクサギがすぐ近くにあり、身近な場所(中学校の真横の林)にある不思議さに思いを馳せる。