とうとう雪が。
今年は雪があまり降らないのか? なんてのほほんとしていたが、やっぱり季節は忘れていなかった。
※※※
手をふりほどくほどのものもなく
ただ隣にいて
手をつなぐこともなく
ただ前を向いて
それだけで過ごしてきた
それだけで
ある日 ふと歩くのを止め
しばらくそこに踏みとどまる
遙か向こうに背中が見える
まっすぐ前に歩くその背中が
わたしはといえば
くるりと後ろを向き
点々と雪の上についた足跡に
次々と降り積もっていく
雪の重さを感じていた
これが今のわたしなのだと
※※※
ひとしきり声を出したあとで
口を結ぶ
あとはあなたの番よ、と
わたしが語ったから
わたしの今までを語ったから
今度はあなたが教える番よ、と
でも語れないこともあるのよ
いくらあなたでも
少し躊躇していると
諦めたかのように
またとめどなく語る
あぁ、語るのが好きな相手で良かった
そう
わたしは聞き役が似合ってるの
※※※
アクリル画の切り取り。
※※※
今年は雪があまり降らないのか? なんてのほほんとしていたが、やっぱり季節は忘れていなかった。
※※※
手をふりほどくほどのものもなく
ただ隣にいて
手をつなぐこともなく
ただ前を向いて
それだけで過ごしてきた
それだけで
ある日 ふと歩くのを止め
しばらくそこに踏みとどまる
遙か向こうに背中が見える
まっすぐ前に歩くその背中が
わたしはといえば
くるりと後ろを向き
点々と雪の上についた足跡に
次々と降り積もっていく
雪の重さを感じていた
これが今のわたしなのだと
※※※
ひとしきり声を出したあとで
口を結ぶ
あとはあなたの番よ、と
わたしが語ったから
わたしの今までを語ったから
今度はあなたが教える番よ、と
でも語れないこともあるのよ
いくらあなたでも
少し躊躇していると
諦めたかのように
またとめどなく語る
あぁ、語るのが好きな相手で良かった
そう
わたしは聞き役が似合ってるの
※※※
アクリル画の切り取り。
※※※