毎年、必ず読む小説がある
青年期の混沌とした人生観を
粉々に破壊し抹殺してくれた
太宰治の『人間失格』
プレミアムカバーの魅力に惹かれ
本屋さんへ行って見かけると
毎年つい手に取ってしまう
なので部屋の本棚には
「人間失格」が何冊も並んでいる
もう何回読んだかは覚えてないけど
毎回、新たな刺激や発見があり
「中身変わってない?」
と思うほど鮮度を感じてしまう
それがこの小説の面白い所でもある
そうやって変化を感じるのは
自分自身の思考や感情や心境が
年々、変化してるからだと思う
たぶん死ぬまで毎年
この小説を読むことに
なるんだと思います
【追記】
今回読んで心に響いた
一文を紹介します
日陰者、という言葉があります。
みじめな、敗者、悪徳者を指差していう言葉のようですが、自分は、自分が生まれた時から日陰者のような気がしていて、世間から、あれは日陰者だと指差されている程のひとと逢うと、自分は、必ず、優しい心になるのです。
そうして、その自分の「優しい心」は、自身でうっとりするくらい優しい心でした。
(51ページより抜粋)
不器用さは美しさを醸す
それをキャッチできる
感性で在りたいなと思う
それではまたCiao!