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生ピアノ、つまり、
コンサートなどでよく見るグランドピアノであったり、
アップライト・ピアノ(通常、家にあるタイプはこれですよね。)であったり、を指すのですが、
デジタル・ピアノとの違いといいますと
。
蓋を開ければすぐに音が出る、出せる、という即時性が、ひとつ、とっても大事であって、
これは、湧き出たインスピレーションの具現化(要するに、すぐに音で確認できる、ということですね)であったり、
あるいは、もっと単純に、「あ、ピアノ弾きたいかも」と思った瞬間に、すぐに弾ける、というものです。
これが、
電源入れて、起動するのを待って(だいたい、どんなデジタルピアノも10~15秒くらいは待たなければなりません。最新のシンセなどでは、コンピューターが複雑化しており、ほとんどPC化ますので、1分以上待たないと音が出せない、なんてこともあるわけです。)
…となると、
「待つなら、いいや
」
ということにもなりかねないわけですよ。
なので、まあ、前述のシンセなどは、それだけ情報量も多いので仕方ないにしても、
ピアノ専用機では、やはり起動は早いほうがいい。
できるなら、蓋を開けたらすぐ弾ける、生がいいじゃない、ということなわけです。
あー、ラーメン食べたい
。
でも、すぐ座れるならともかく、10分も15分も並ぶなら、ほかの店にいくよ。なんなら、ラーメンは諦めてカレーにするよ。
とまあ、そんな感じでしょうか(笑)。
もう一つ。
実際にボディに弦が張ってあって、それが振動するわけですから、
鍵盤を通しても、その震えが指先から感じられるというのが、実は一番大きいのです。
弱く弾けばそれなりに心地よく。
強く弾けば、ビリビリと。
しかも、デジタルと違いって、アコースティック楽器は、その境目が完全に滑らかです。
数値化されていないんですよね。
デジタル楽器では、0~127という数字でこの強弱を表すんですね。
なので、0と1の間の強さの音は出ないのです。22と23の間の音。、23.5という音や、23.7という音は出ないんですよ。
でも、生ピアノは、その小数点以下、どこまでも細かく出せます。
もっと言えば、最低が0でもないですし、最高は127でも無いのです。
ただ、そこに楽器があり、弾き手がいて、指が触れたように、
そのまま、音がなる。
気持ちが昂れば、それは、127分の、ではなく、そのまま、音に現れる。
だから、個性も出る。出せる。
本当の意味で、゛表現”ができる
。
もちろん、その分、デジタルに比べて、ムラも出ます、ボロも出ますから、その分、難しいということはあります。
でも、だから、楽しい。
簡単なものよりも、難しいものに、難しいことに挑戦するのって、やっぱり、楽しい。
その分、喜びが大きいからでしょうね。
とにかく、弾いていて、いつまでも、いつまでも飽きないのは、
やっぱり生ピアノ。(デジタルだって、いいものだったら何時間でも弾けますけれども、さらに、ね。やはり、ね。)
今日のリハスタには、思いがけずグランドピアノがありまして、それをお借りしてのリハができました。
超、楽しかった
。
生のピアノはね、
弾いていると、調律が狂う。
人間で言えば、疲れちゃう、という感じかな。
「デジタルさんみたいに、ずーっと、同じ音なんて出せないよ
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。」
これが、僕たち人間と一緒なのではないでしょうか。
毎日、同じ顔なんてできないよ。
毎日、同じようになんて、生きれないよ。
生身の人間と同じで、
生身のピアノは、狂う。
これが、とっても愛おしいのです。
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前列左から、チェロの亜紀ちゃん、ビオラのなおなお、トミヤ、バイオリンのりんこりん、コーラスの久美ちゃん、
その後ろ、後列右から、ベースのじゅんじゅん、ドラムのヒデキン、ギターの和田監督、そして、ラーメン男ですがやはり餃子です玉子です男。
明日、このメンバーで、それぞれの大好きな楽器を持ち寄って、音楽をします。
そして、その大半が、コントロールの難しい、でも、感情がそのまま出る、アコースティック楽器。
そして、歌は、その究極。
喉という楽器を使った、声という音色を持つ゛歌”こそが、
僕は、もっとも原始的であり、また、かつ永遠に残るであろう、最上至高の楽器だと、思っています。
トミヤも、僕の大好きな、素晴らしい歌い手です。
どうか、お楽しみに
。
ではー。