10月に帰宅してから作った、三釜目の黒ニンニクが今日完成した。
残念なことに、今回もあまり美味しくない。
マズイというほどではないが、甘み・旨み・コクが少なくて味が薄いのである。
美味しい黒ニンニクを食べるのは毎日の楽しみになるが、今回の出来だと「健康のために食べる」という格好になる。
一釜目は長野県で買い集めた長野産3種類で、これは大部分が美味しかった。
二釜目と今回の三釜目は青森産で、いずれも美味しくなかった。
ボクは3年前から黒ニンニクを自作している。
キャンピングカーで全国を走り回り、道の駅の直売所で割安なニンニクを見つけるたびに買い集めて、帰宅してから黒ニンニクに仕込むということを繰り返している。
北海道から九州までのいろんなニンニクを使ってきたのだが、なぜか青森ニンニクに関しては、「これは美味しい!」というのに当たったことがない。
ご近所さんが、青森から一番高い等級のニンニクを取り寄せて黒ニンニクにしているが、それもやはり美味しくない。
味の良し悪しは産地ではなくて栽培農家によると思うが、ボクの僅かな経験では、埼玉県の岩槻産が一番で、次いで香川県産が美味しかった。香川県産はホワイト6片ではなく、鱗片数の多い暖地型品種だった。
ニンニクの大産地である青森(国内シェア70%)では、国内ナンバーワンの地位を守るために、品質基準を設けて選別管理を行っているようだ。
ボクはこの品質基準がクセモノだと思っている。
ニンニクはA、B、Cの3等級と、2L、L、M、Sの4階級に選別されるらしい。
品質基準は客観的でなければならないから、どうしてもサイズや外観だけしか見ない「美人コンテスト」になりがちで、肝心の味は無視されてしまう。
農産物によく見られるパターンだが、栽培農家が努力すべき方向を、品質基準がミスリードすることになる。
ところで、今の季節には、青森産以外のニンニクがなかなか手に入らない。
先に書いた岩槻産も香川産も、近所のスーパーに出回るのは、収穫期である6~7月にほぼ限られる。青森産にはニンニクを一年中安定供給する体制が整っているのだろう。
来年の収穫期になったら、岩槻産のニンニクを1年分まとめ買いしたいと思っている。