CLASS3103 三十三組

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【読書】半沢直樹 アルルカンと道化師

2020-12-01 21:01:14 | 読書感想文とか読み物レビウー
半沢直樹 アルルカンと道化師  作:池井戸潤

面白く読めたのだけども、
このシリーズって、こんな話だったっけと
ドラマに随分寄っていった内容に驚いたのでありました
これはこれで面白いんだけど、
いかにもドラマシリーズの原作といった感じに思えて
以前に感じていた、経済小説というそれから
エンタメに随分舵を切った作品だったと思うのでありました
まぁ、もともと人情話だったしなぁと思うんだが
サラリーマンのむかつく上司に反抗といったシリーズ構成は
また、違うなと思ってしまったんだけども
面白いからいいやと、納得してしまうのである

上司にたてついたことで、地方にとばされた半沢直樹が
妙なM&A事案にかかわって、その裏にある話やら、
銀行の腐敗やらを炙りだして、めっためたにするという
痛快小説であります
流石にそこまで、あしざまなことはないだろうと、
でも、ひょっとしたら大手銀行はこんなもんなのか?なんて、
思わされてしまうあたり、毒されてしまっているようでもあるんだが
ちょっと小悪党というか、小ずるい話で、穴だらけの罠を看破して、
ぼっこぼこにするのは楽しいんだが、
実際のところ、こんな派手に立ち回ったら、そりゃ左遷されるわと
想ったりしてしまうのである
いや、そこが魅力のドラマだったから、そういう小説になって
大いに結構なんだけど、なんだろうか、
小説で読むときは、もう少しおとなしい立ち回りで読みたいとか思ってしまった
想像に任せられると、自分の能力ではチープな光景が浮かんでしまうからだろうかな

ともかく、美術系のちょっと凝った事案が発生して、
そこに個人的にはいい話だと思えた、人情話も絡みつつ
無能を絵にかいた上司たちとのげんなりするやりとり、
現場がなんとかとりなしているというぎりぎりの状況なんかが
楽しくもあり、ちょっと物語すぎるなと思ったりしながら
わくわくと楽しんで読んでいたのでありました

物語に登場した絵がどんなだったのか
それが、ちょっとだけ気になったんだけども、
面白いお話でありました
そして、今回ふっきったように逆転劇を書いているわけで、
それもまた、凄く楽しめてしまって
すっかりやられているというお話である
楽しいものは楽しい、それでいいのだ


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