CLASS3103 三十三組

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【読書】橘玲の中国私論

2015-04-29 22:06:16 | 読書感想文とか読み物レビウー
橘玲の中国私論  著:橘玲

あの橘玲氏が、中国を見てきた
その旅に関するレポートといった様相で、
今の中国がどうであるか、そして、どうなるか、
また中国ってそもそもなんだといったことを
事細かというか、詳細に、氏の言葉で綴った
ステキな本でありました
こういう考え方も、非常に勉強になりますな
目が啓くというといいすぎだけども、とても刺激になる

そんなわけで、そもそも、何が悪いとかどれがよいとか、
そういうことを決めようという心持で見てはいけないといったらいいか、
氏が得意とする経済というか、
そういう流れからの見方が新鮮というか
なるほどなぁと思わされるようでありまして、
中国を貶めるではなく、さりとてあがめるでもなくと
日ごろ、中国というとなりがちな議論とは
別の軸で語っているという印象でありました
これはこれで、なんというか、
議論の方法としてずるいとも思わなくもないが
十分に魅力的というか、共感できる内容だったと
思ったりするのでありました

最初は、鬼城と呼ばれる中国のゴーストタウンの現状を
実際の写真とともに紹介するという
非常にスリリングというか、これはあかんと
中国バブル崩壊待ったなしと思ってしまうような
恐ろしい光景に始まり、
中国のなりたち、黒社会というもの、
関係(グワンシ)という慣習、共産党のありかた、
思想、成り立ち、様々な中国の国というか
その形作るそれこれを説明してあって
大変わかりやすいというか、あまりに知らなかったので
興味深いことこの上ない内容だったのでありました

読み終えて、中国といっているけども、
本当に実際のところ、共産党という名前の王朝は、
もう持たないところまで来ているという論法は正しくなく、
もともと、持ってないというか、たまたまそこにある
そういうものであって、あの大きな大陸に、
四つか、五つの別の国があるんだろうと
そういう思いを強く抱いたのでありました
こうなってくると、現在論じていることが
なんともばかばかしく思えてしまったりするので、
中国という国は大変難しいと考えるわけであります
中国がEUであるというのは、
なかなか面白い考え方だなと思ったのでありました

最終的というか、ことの根底に人間の数が多すぎるという
そんな問題があるようですが、
なんでそんなに爆発的に増えてしまうんだろうかと
そこには言及されていなかったので
なんとなし、気になってしまうものの
凄い国であることは間違いないと
改めて思い知るのでありました


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