CLASS3103 三十三組

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【テレビ】海獣のいる海 あるトド撃ちの生涯

2024-12-11 21:05:11 | ドラマ映画テレビ感想
久しぶりにNHKスペシャルで息をのむようなのを見た

最近NHKが凝ってるのか、
いわゆるノーナレ方式で、淡々と進むドキュメンタリなんだが、
雰囲気からして、これはナレーション田中泯さんだろうと番宣の時思ってたら
本当にそうで驚いたというか、よくわかってるなと思ったわけだが
それすらも最小限で、もはや、詩といっても差し支えないようなわずかなコメントのみで
あとは、若干の本人の声や、周辺の声も拾われているが
本当に説明がほぼ入らず、
映像と雰囲気だけで見せていて、凄くよかった

礼文島で、トドの害獣被害が出ているなんて知らないし、
そこでの営みについて、何かということがあるはずもない
この番組でとらえたわずかな情報で何かを判断するというものではないから
そう、言い切ってしまうのもおこがましいけども、
まさにトドを撃ってきた男の最期を見届けたような内容で、
ここ最近のNHKが、ある種の終わり、人の死を丁寧に扱いつつ
無言で迫ってくるかのような感じが
嫌いではないなと、今回のもまた、見ていて深く考えさせられたのである

どれも言葉を尽くしてしまったら、陳腐化するなと思うほど
得も言われぬものを覚える内容だったのだが、
トドを撃つこと、その行為について、どうであったか正否を問うとかではなく
また、本人もそうではない、もっと崇高とかではない純粋さをもって
疑問や、ある種の罪を心に引き受けていたのだろうかと
これもまた、邪推となってしまうなと難しいかぎりだが
その生きざまに息をのんだというのが、正直な感想でありました

きっと、もっと原初的なもので、
トドを撃っていたのだな
多分詩歌や、そういったものでしか表せないもので
語るべき事柄で、そういう時空の出来事であり、物語なのだろうなと
勝手に感動を覚えてばかりいたのであった
鉄砲撃ちが上手いとかの話しではないが、それもまた一部分で、
そこに至るところに覚悟や精神性がという、勝手な結びつきなどなく
もしかしたらあるのかもしれないが、
そうではない、人が生きた姿、おそらくは哲学というものの世界が
一瞬形として見えた気がする
そういうものを教えてもらったというか、気づけるかという程度に
風のように知らせられたといえばいいのか

ともかく、凄くいいドキュメンタリだったと感動したのでメモっておく


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