長崎からの帰阪途上、例によって道草であります。
30日、別府行きの高速バスに乗って、今回は湯布院ICで下車。
まずは由布院駅までのおよそ1時間の道のりを歩きです。
桜と菜の花に彩られたのどやかな春の野辺道でありました。
久大本線(久留米ー大分線)を横切ります。 ↓
畑の向こうに由布院の市街地です。 ↓
こんなスタイルで歩いていますと、 ↓
赤いフイットに乗ったお兄ちゃんが車を停めて話しかけてきました。
「この辺の方ですか~。
共同浴場がこの辺にあるの知りませんかぁ?」
どうやら温泉マニアの方のようです。
神戸から下道を走りながら九州へ入ってきたんだそうです。
私が知らないと見ると、先へ行ってしまったのですが、
しばらく行くと、見つけたらしい共同浴場の前に車を停めて
興味深そうに共同温泉を覗いておりました。 ↓
由布院の地元の共同浴場は一部を除いて、観光客を入れません。
大変な人数の観光客ですから当然でありましょう。
ここは夕方の数時間だけの時間制限になっておりました。
件のお兄ちゃんは残念そうに写真を撮っておりましたけど。
由布院駅の踏切です。
駅に特急ゆふいんの森号が停まっています。 ↓
反対側からちょうど普通列車が入ってきました。 ↓
喧騒の湯布院はスルーしまして、駅から二つ南へ行った湯平駅へ向かいます。
南由布駅で「ななつ星列車」とすれ違いです!! ↓
湯平駅は何もない山の中の無人駅でした。
タクシーが一台退屈そうにまっております。バスはありません。
しょうがありませんから、タクシーですね。
「以前はバスもあったんですけどね。
温泉しかないところですから。」
「私ら由布院の会社ですけど当番で、
この駅前に待機することになってるんですわ。」
「由布院や黒川温泉はすごい人出ですけどね。
でもこちらも古い温泉街で良いとこですよ。」
話好きな運ちゃんです。長い待機で退屈していたんでしょう。
駅から山奥へ入っていくこと、車で10分ほど。
谷あいの石畳の坂道をはさんだ旅館街が出現しました。
九州のひなびた温泉はちょっと興味を持って行こうとしたりすると
なかなかアクセスが大変で、ほとんど一日がかりです。
到達すれば、もう帰るのは無理といった時間になってしまい、
まずは、宿を確保しましょう、ということになるのであります。
観光案内所のおばあちゃんは親切でありました。
安宿が春休みの部活の合宿でどこもかしこもふさがっているのを
何度もあちこち電話してくれました。部活は剣道部のようでした。
「こんな辺鄙な山奥で、練習場所もないような様子なのに、
何で、そんなに大勢の剣道部員が合宿や~?」
「きっとこれはワンマン顧問が温泉好きに違いないのだ!」
と、なべさんはぶつぶつ思いながら、電話のそばで
おばあちゃんの問い合わせを有り難く思っておったのであります。
ようやく探してくれたのがペンションでありました。
一人旅のおっちゃんにはちょっと割高ですがしょうがないですね。
お宿を確保して、案内所の隣にあったうなぎ屋さんで遅めのお昼です。
ここしか食べるところはなさそうです。お客が居ません。↓
腹ごしらえをして、おばあちゃんの薦めてくれた
「銀の湯」に入ります。200円です。 ↓
透明で、すべすべした柔らかいお湯でした。
小ぢんまりした坂道の温泉街にいくつも共同湯があります。
こちらは中の湯。 ↓
こちらは金の湯。一番古いんだそうです。 ↓
何だか旅の間中ずっと風邪気味の感じで、お疲れであります。
いつもであれば、あちらもこちらもと入湯するところでしたが
今回は早々に、お宿に入らせてもらって、
お宿の湯で休ませていただきました。 ↓
身体の節々が痺れて、ちょっとぞくぞく。
ただの寄る年波のせいに過ぎないかもしれませんけど。やれやれね。