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出かける間際、雲の切れ間から青空が覗くようになり、夜来の大雨はほぼ止んだ。そのおかげで長傘の出番にはならず、折りたたみだけを持って出てきた。
近頃、周りの人について気にするようになってきたように思う。あの人はどれぐらい偉くなった、この人はどれほど稼いでいるのだろう、そんなことを考えることが増えたような気がするのだ。
歳をとり残りの人生が短くなり、もうそれほど前に進むことができなくなったからなのか、それとも努力する気力が失われて、これでいいや、これでもいいか、と感じているからなのか。私はこのままここで立ち止まり終わってしまうのか。
もしそうだとしたらそれはとても残念なことだ。時間は死ぬまで人と寄り添い、人は時間とともに進んでいく。それなのに、前に進むことをやめ、今の自分を人と比べたりしたら自分の時間もそこで止まってしまう。生きている限り前に進むことを諦めないことが人間として大切なことではないか。
少しずつでも進む