家族が当てた
「ナイロビの蜂」試写会に行って参りました。
でも公開13日ですから。
試写会っちゅうかなんちゅうか、タダで観れるには
越したことないという単純な動機で行ってきたんです。
だけど、それだけでは……もちろん、ない。
この映画の監督とは既に作品を通じてコンタクト済みでありました。
監督フェルナンド・メイレレスの前作は
「シティ・オブ・ゴッド」なんですよ。
えっ、知らない!?
修行が足らーん!!
とか書いてたら既にブラウザの戻るショートカット
押されちゃいそうなので
リンク貼っときますね。
前作はメッセージ性もさることながら、
何より脚本・構成がイケてました。
DVDレンタルは開始されてると思いますので、
興味ある方はどうぞ~。
ミニシアター系で、しかもノーマークのタイトルだったこともあり
「ええもん観た!」って感じたわけです。
この、自分がお宝を発掘したような感触っていうんでしょうかね。
その監督の作品だったので、
少し期待して観てきたんですが。
私的には「納得いかねええええええええッ!!!!」って感じでした。
いや、伝えたいことも分かります。
なぜ主人公が亡くなった奥さんの歩いた軌跡を辿ったのか。
主人公が、どうして奥さんの気持ちを理解できたのか。
それもわかりますけど!!
前作と同じように
「人間の命ってのは平等なんかじゃねェ。
安いのも高いのもあるのさ。そうだろう、先進国のアンちゃんよォ?」
って感じで鼻先にメッセージ突きつけてこられても、
それは予想済みであり予定調和のうちですから!
そんな予定済みの、いわば映像が違っても
バックグラウンドミュージックは同じ、みたいなものを流されても
泣けやしねえんですよ!
「世界の中心で愛をさけぶ」なんかが話題にのぼってから
映画や原作を読んで、泣けた人は……共感できるかもしれないです。
どうしようもなく、ただそこにある現実を見せつけるだけでは
募金箱にお金を入れるつもりにゃならないんじゃないでしょうか。
やるならエンタテイメントとしての映画の役割を果たして、
その売上のうちの幾らかをユニセフとかに
寄付しちゃったらいいんじゃないのかな、
なんて思っちゃうのは私だけでしょうか。
まあ若者の意見ですけどね。
馬鹿者か稚者(わかもの)かもしれません。
主人公はシュワルツェネガーみたいに強くもないし
漫画のキャラみたいに特殊な能力も持ってやしないんです。
それが残念でならない、そんな風に感じられた映画でした。
敢えて20世紀少年のキャッチコピーを引用するならば……
『悪は生まれた。正義は、まだか』
そんな言葉が脳裏をよぎり続けました。
達観も諦観もできないなら、
たとえ自分が狼でないとわかっていても、
相手が熊だろうが獅子だろうが鯨だろうが、
力いっぱい、噛み付け!!