小馬太郎兵衛@タコのイカ踊りぃっ!!

ブログの老後をユラユラ楽しむ悦楽ブログって言ったけどさ、もう一発くらい狙ってもいいのかな。やってもいいかな?

わけが分からぬ電撃辞任

2011-09-10 21:53:28 | Weblog
つい先日発足したばかりの野田新政権。鉢呂経産相が、マスコミに「失言が相次いだ」とやり玉に挙げられ、ついには辞任と相成りました。

鉢呂経産相、「放射能」発言などで辞任(読売新聞) - goo ニュース
鉢呂吉雄経済産業相(63)は10日夜、東京電力福島第一原子力発電所事故を巡る不適切な言動の責任をとって野田首相に辞表を提出し、受理された。

 自民党など野党は、国会で首相の任命責任を厳しく追及する方針で、今月2日に発足したばかりの野田政権にとって手痛い打撃となった。

 鉢呂氏は9日の記者会見で、原発周辺の自治体を「人っ子一人いない。まさに死のまち」と表現し、その日のうちに謝罪した。

 さらに、原発周辺自治体の視察から帰京した8日夜、着ていた防災服の袖を取材記者にこすりつけるしぐさをし、「ほら、放射能」と発言していたことも明らかになった。

 これを受け、野田首相は10日夜、東京・赤坂の衆院議員宿舎で鉢呂氏と会談し、事情を聴いた。鉢呂氏はこの場で自ら責任を取って経産相を辞任する考えを示し、辞表を提出。首相は受理した。

 任期途中で辞任したり罷免されたりした閣僚は、民主党政権となってから鉢呂氏で7人目となる。

 鉢呂氏は10日、8日夜の自らの言動について、「若干(記者に)近づいた程度で、腕を取るとかは一切なかった。(そでを記者にこすりつける)しぐさはあったかもしれない。言葉については正確に記憶していないのが実態だ」と釈明していた。

 だが、鉢呂氏の言動をめぐっては、民主党内からも「ゆゆしき事態だ」(前原政調会長)、「不適切だ」(福山哲郎前官房副長官)などと批判が相次ぎ、進退論が浮上していた。

 鉢呂氏の言動に野党は反発を強めており、自民党の石原幹事長は10日午後、青森県弘前市で講演し、鉢呂氏の言動について「万死に値する。任命した野田首相の責任をしっかり国会で追及していかなければならない」と強く批判した。

 鉢呂氏は、野田政権が最優先課題に位置づけている東日本大震災からの復興や福島原発事故の収束のためには、福島県民の理解が不可欠で、そのためにも自ら辞任する必要があると判断したとみられる。13日召集の臨時国会の国会審議への影響を回避する狙いもあったとの見方もある。

 鉢呂氏は衆院北海道4区選出で、当選7回。旧社会党から民主党に移り、党国会対策委員長や幹事長代理を歴任していた。今回が初入閣だった。


昨日9日の「死の街」発言についで「放射能うつすぞ」発言。
いわば合わせ技一本で辞任に追い込まれた形。

辞任への決定打となった「放射能うつすぞ」発言。
マスコミにはこう報じられております。

鉢呂経産相:8日夜の報道陣とのやりとりと9日夜の主な説明内容 - 毎日.jp
◇8日夜の報道陣とのやりとり

 8日夜の鉢呂経産相と報道陣の主なやりとりは次の通り。

 Q (福島第1原発の)視察どうでした?

 A やっぱり、ひどいと感じた。(記者に突然、服をなすりつけてきて)放射能をつけたぞ。いろいろ回ったけど、除染をしないと始まらないな。除染をしっかりしないといけないと思った。

 Q 予算措置は?

 A あす、予備費の2200億の関連で閣議決定する。それでも足りないよね。じゃ、おやすみ。

◇9日夜の主な説明内容

 鉢呂経産相の9日夜の報道陣に対する主な説明は次の通り。

 親しい記者さんたちがいて福島の厳しい現実があるということは話した。近づいて行って触れることもあったかもしれない。そういうこと(放射能をつけたぞ)は言っていないと思う。厳しい現実があるという話はした。真意は違いますから。


この記事を読んでまず疑問に思うのは、なぜ鉢呂大臣から、そばにいる記者たちに対して「放射能をつけたぞ」という発言を引き出すに至ったのか。
原発事故の避難地域や隣接地域に足を向けたとして、何かしらの脈絡がなければ、このような放射能をどうするこうするという発言が行われるのは不自然であって、「やっぱり、ひどいと感じた」という発言の後に、記者から放射能に関する何かしらの問いかけがなされたと考える方が、会話としてはごく自然ではないだろうか。ましてや、時を狙って大臣から失言を狙って、鵜の目鷹の目で大臣を狙っている政治部の記者に向かって、小学生じゃあるまいし、いきなり大臣から「避難地域に行ったから放射能ついてるで」とかいうわけではあるまい。
この記事の冒頭部分は、そう考えるにいたっても不思議ではないくらいに不自然きわまる。
確かに大臣クラスの発言としては不適切であることは論を待たないが、この会話の流れは不自然きわまるし、何かしらの問いかけがあったとしても不思議ではない。
そしてこのやりとりは、映像、音声を含めて証拠が残っていないこと。
その証拠に、「放射能つけるぞ」という発言については、各紙とも表現がバラバラ。
つまりは「言った、言わない」の世界になってしまうのである。
いや、「言った」のは確かであろう。政治部記者達がいる前での発言であったのだから。
しかし、誰が何をどう言ったのか、どんな流れでこの発言が引き出されたのか、証明されるものは何もないのである。
言葉は乱暴なのをお許し願いたいが、こんな乱暴な手法で、一国の要職の大臣が更迭されるとか辞任すべきとかという「議論が高まりそうだ」と方向性をつけられているのは、極めて尋常ならざる事態と言う他ない。
このあたりは、松本「マッチョドラゴン」復興担当相の辞任劇とは180度意味合いが違ってくるのではないか。

誤解を恐れずに書けば、「死の街」発言にしても同じこと。
これはしっかり映像が残っているので「言った言わない」には該当しないが、鬼の首を取ったかのように「死の街」発言を失言とイコールで結びつけるのは、言葉狩りというかなんというか、それ以前の恐ろしいある種の狂気を感じずにはいられない。
確かにこれも大臣クラスとしては配慮に欠けた発言であったとは思うけれど、実際問題、原発事故によって避難を余儀なくされた街は、人っ子一人いなくなり、それでも人間は逃げられるが、飼育していた動物、家畜達などとはかわいそうに泣き別れになってしまった人たち、動物達も大勢いる。その動物達は現状どんな状態にあるのか。地震で崩れた建物はどうなっているのか。
それを鑑みれば、「死の街」発言を、安易に失言扱いとして叩きまくる姿に、あたしはある種の狂気性を感じずにはいられないんですよ。

確かに大臣の発言には配慮に欠けたものであったのは事実である。
そして、この手法を散々駆使して次々と要職の大臣を辞任や罷免に追い込んでいったのは、他ならぬ民主党とマスコミであるのも論を待たない。
であるなら、言葉狩りを繰り返していた民主党政権も、相応の報いを受けるべきであろうとする論調も、まあ間違いではないとは思う。俺も実際そうは思うし、
しかし、こうまでして大臣を辞任に追い込みたいマスコミ、その姿勢には、大いに疑問を抱かざるを得ない。
つまりはそんなことやってる場合かと言いたいんです。

一刻も早く日本を死に体から救うのは、政権の役目であり、義務です。

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6 コメント

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Unknown (たこすけ)
2011-09-11 07:58:37
捉え方によるな。どちらの考え方もあるよな。まぁ、とにかく早く復興しないと、今日でちょうど半年。なんとかしないとね。
返信する
これに関しては (小馬太郎兵衛)
2011-09-11 13:06:51
あまり議論しない方がよさそうですね。
おそらく議論を始めたら、感情的なしこりだけが残りそうな気がします。
そして、現地に行っていない私が議論を始めるのもおこがましいですし。

おっしゃるとおり、捉え方でどちらにも取れると思います。
「本当にそうなのだからそういって何が悪い」という向きと、「いやこの言葉は放射能汚染によって苦しむ地域が東日本地域全体に広がっている。他人事のように一部の街を指した言葉であるとは受け入れがたく極めて不穏当」という向き。
どちらも正鵠を射ていると考えます。

私は前者で取りましたが、後者を否定するものではありません。現に西日本地域では東日本の食品に対して拒絶反応が現れているからです。

あとは、「原発推進」だの「原発反対」だのという語句を敢えて外して書いたのはなぜか…というところまでお察し頂ければと存じます。
返信する
さすがですね (まーきん。)
2011-09-11 14:40:32
ご無沙汰しております。
原発関連ちゃんと外して問題点を指摘なさっているところに、小馬さんの心を見ましたよ。

私はそこへ行くと駄目ですねえ。

でもほんとに、こんなことでロスしている場合じゃないんですよ。まともな方ならこういう感覚になると思うんですけれど。

http://www.taro.org/2011/09/post-1083.php
返信する
あの発言は (小馬太郎兵衛)
2011-09-12 10:30:43
御無沙汰しておりますm(_ _)m
ありがとうございます。
あれに原発反対派と推進派云々の議論を盛り込むと、余計に大事になりそうで、私には料理できかねます(^^;)

「死の街」発言に関しては、私は「この状況から一刻も早く立ち直らなければならない」という意図のように私は思えました。
現状を認識し、一日も早い復旧、復興を目指した言葉と受け取ったのですが、そうはいかないようですね…。

リンクを頂いた河野太郎先生の言うとおりだと思います。こんなことで時間と人材をロスしている場合ではありません。
返信する
その報道は (ハートどろぼう)
2011-09-13 12:31:21
マスコミが原発問題を論じたいのであれば、批判の矛先が違っております。
単に現政権を叩く材料を作るための
挙げ足取り
アラ探し
ではないかと勘繰ってしまいますね。
読売ですか。
返信する
出所は (小馬太郎兵衛)
2011-09-14 11:49:22
発端はどうやらフジテレビらしいんですが…。
フジの記者がその場に居合わせず、非公式な懇談を断片的に聞いてニュースにして、毎日が追いかけて話が大きくなった…という話らしいですが、その話も伝聞の域ですんで…。

こんなことが記事になるなら、いわゆる「オフレコ」とされる非公式の懇談は、今後一切お断りした方がいいでしょうね。本当に何も言えなくなってしまいます。
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