よしながふみさん原作2008/04/25発売の
●ドラマCD ジェラールとジャック●を聴きました。
Bell Season Records,第一作目はこの名作とあいなりました。
思えば最後のパスコレライブで,この作品はインターから出る予定として告知されておりましたが。
あれあれ?ビブロスが潰れ,あれあれ?インターから阿部さんがいなくなり。
そして気がつけばあれから年月は過ぎ,新レーベルにて3枚組!で登場です。
キャスト様は
ジェラール・アングラード:森川智之
ジャック・フィリップ・ド・サンジャック:遊佐浩二
ラウル・ド・アマルリック:井上和彦
ポール:檜山修之、ナタリー:勝生真沙子
ミッシェル:山口勝平,ピエール:竹田雅則
館主:青山譲,ジュディエット:高口幸子
ジャンヌ:高橋まゆ子,ロラン夫人:すずき紀子
男娼:河野裕,パスカル:杉野博臣
となっております。
名作すぎてストーリーを書くのがはばかられるのですが。
平民のジェラールは目に傷を持つ銀髪碧眼の男。生業はポルノ小説書。
彼が娼館に赴いたとき,16歳のジャックと出会う。
貴族の息子のジャックは親から売り飛ばされてきたのだった。
ジェラールを拒むジャックだが,ジェラールはジャックを抱く。
しかしジェラールはジャックを自由の身にしてやるという。
あるとき使用人のポールが新しい下男が入ったとジェラールに報告にくる。
それはなんとジャックだった。
互いに驚くジェラールとジャック。
しかしジェラールはジャックを雇い,ジャックも使用人として奉公することになる。
時が流れ,青年に成長したジャックは有能な使用人に成長していた。
そんなとき,ジャックを迎えに貴族からの使者がやってくる…。
そんな感じです。
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ええとホント大河ドラマなので,原作を読んでない人は一度読んでみることをオススメします。
よしなが作品のおもしろさは,深いテーマをかいていながらもちりばめられたギャグと,面白い会話。
それからどぎついほどのラブシーン。
それでいて互いを思いあう気持ちの深さ……いろいろありますが,兎に角ストーリーが面白いのです。
ただ単に平民が貴族を買うっていうハナシじゃありません。
肉親の情とか,愛憎とか…。
妻と子への思いがある意味キーワードになってくるわけですがね。
そしてそういった怨恨を越えたときにはじめて獲得できる深い愛情。
涙が出るほど切なくて,苦しくて。
本当に小さい子供はどうして親からどんな酷い仕打ちを受けても後を追おうとするんだろう。
切ない。よしながワールド,はまってない方は,是非なんでもいいから(^^;)よんでほしい。
兎に角なんでもおもしろいから。よしながふみさんの作品。
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妻に裏切られた男ジェラールを森川さんがやっております。
非常に安定していて上手かった。
で,ジャックをなんとも遊佐さんです。
このカップリングに正直???だった(今もだけど)私ですが,聴いていく内に入り込んでしまったのはやっぱり各人が上手いのと,演出のなせる技か。
遊佐さんはなんと16歳からえんじてるんですが,かわいいじゃありませんのジャック!!
段々成長して行くに従って非常に色っぽくなっていくし,よかったであります。
妻の愛人かつ自分を抱いた男ラウル・ド・アマルリックを和彦さんが。
なんと数十年の時間が流れてしまうと言う演技ができるのはこの人ぐらいでしょうね。
和彦さん×森川さんのシーンをもっと入れて欲しかった←オイ^^;
この作品はわざとだぶりをつくってるみたいなんですが,思わずわらっちゃいましたね。
檜山さんなんて大活躍で,使用人のポールをやったかと思えば,男娼をやってて(あはははは
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受ボイスきけます)かと思えば兵士をやってたり。
で,カッペイさんも可愛いミッシェルを色っぽくやってたかと思えば,兵士になって小難しいこと言っていたりね。
それぞれ上手いから,ばればれでもまあいっか~ですみましたが。ここまでバレバレだと笑えます。
森川さんと遊佐さんの絡みはなかなかに色っぽくてよかったです。
最初は嫌がりまくっていたジャックが,だんだんとジェラールに思いを寄せていく様子,それからジェラールもあるときからジャックへの想いが恋だと気付き,そして深い愛へと変貌していく様。
色っぽかったです。
が,が,やっぱりアタシのなかじゃジェラールは森川さんじゃないのよね~。
多分普通の作品だったらすごく満足していると想うのですが,あまりにも,あまりにも原作が大好きなもので,絵柄が頭でいちいち動くわけです。
それがどうも森川さんじゃないのよ。
もうすこしなんつうか格好良くないボイスなんだよなあ。
やっぱり森川さんだと格好良すぎるというか綺麗すぎるというか。
遊佐ボイスもジャックと聞いたときにえええっと仰け反ったんですけど,こっちのほうがまだすんなり入って行けたから不思議。
あたしゃここ一週間くらいアタシがキャスティングしていいのなら誰にするかな~なんて不謹慎なことおもってました。
誰かいい考え有りません?(苦笑
まあなにはともあれ原作は非常に面白いし,CDも完成度高いし,朗読まで聴けちゃうし,聴いてソンはないと思います。
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