曲げられない女

ご存知でしょうか。
今、日本テレビで水曜日に放送しているドラマです。

菅野美穂が主演の投げられない女なのですが、物事をきっちりしないと前に進めないようなキャラクターで、
ドラマの中で関わる人物が、言い間違えたり、間違った使い方をしたりすると、いちいち正すのです。
そして、「すみません、正確に言っておきたいので」
というのが口癖。

ドラマなのでとても極端なキャラクター設定をしているのですが、
最近、自分が話した後に、思わず
「すみません、正確に言っておきたいので」
と、心の中で菅野美穂のセリフが浮かんでいる自分がいるのに気づいたのです。

例えば、隣で一緒に健診の問診を取っているナースが
「確認は以上になりますが、よろしかったでしょうか」
という。
「『よろしかったでしょうか』ではなく『よろしいでしょうか』ですよね」
私はいちいち正したくなる。

「あ、それを合作（がっさく）すればいいのね」
「合作ではなくて、合冊（がっさつ）です」
と、データを確認した書類の束を一つにまとめる際に、きっと聞き間違いの覚え間違いだと思うのですが間違えているのをいちいち正してしまう。

ドラマを見て笑っている私が、実は同じように曲げられない女なのかもしれない。
そんな風に思うと、笑えるようでいて、がっくりでもあった。

変な正義感の強さが、立場を超えて、平気で正面から立ち向かってしまう。
黙ったやってしまうほうが多分楽なことを、手間暇かけてより良くしようとある意味戦ってしまう。
エネルギーの無駄遣いなのも分かっているけど、
それでもまじめに、頑固に、時に神経質になってしまう。。。

私は、曲げられない女だ。