こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。
このカテゴリーは基本的にフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)
満天通り商店街は、わたしの頭の中にある空想商店街である。
今日も今日とて、ある商店の1日が始まっている………。
もちろんどこの商店街とも似通ったような、
今やどこにでもある地方のシャッター通りである。
このシャッター通り商店街が、わたしの頭の中でどのように変わっていくのか、
わたしにも皆目見当がつかない。
さてさてどんなことになるやら。
もしかしたら、商店街がなくなってしまうかもしれない。
そんなことが起こらないように頑張っていかなくては。
それでは今日もどうぞ。
「復活弁当」(1)
朝6時。
普段でも閉じたシャッターが多い中、そのうちの1軒の店が、大きな音を商店街の中に響き立て、勢いよく上に上げられた。
しばらくすると、灯と一緒にリズミカルな俎を包丁でたたく音も外にまで漏れ出てきた。
その音を耳にするだけで喉が鳴りだしそうだ。
時おりはシャキ、シャキっと新鮮な野菜を刻む音も聞こえる。
それとともに中年女性の声が店の外にまで灯と一緒に出てくる。
喜久代さんの声だ。
この中のリーダー的な位置にいるのは、あながちその張り切った声にあるといっても言い過ぎではないと思う。
喜久代さんの声に対して、漫才のようにツッコミを入れるのが、最年長の香世子さんだ。
二人のやり取りの合間には、友子さんや照美さん、郁子さんの声が混じる。
それでここにいる全員だ。
そのうちにうまそうな匂いが商店街の通路にまで漏れだしてくる頃になると、その元気な声もしばらくは途切れる。
シャッターが開いてから1時間ほど経つと、若い男がひとり、ふたりとやってくるようになる。
みんな工員風だ。
店の前に自転車を止めて中に入っていく。
そしてしばらくすると、弁当のような荷物も手にさげて出てくる。
それと入れ替わりに、マフラーを取り外したような爆音を響かせて、また若い二十歳にもなっていないような作業着姿の男が店の前に乗り付けるーーーまだ商店街の中はクルマも自由に通れる時間なのだーーーと、一応エンジンを切ってやはり中に入っていく。
「おばさん、おはようっす! 今日のおかず、何?」
すかさず喜久代さんの声が響く。
「お子ちゃまハンバーグ! あんたにぴったりだろ」
「やめろよ、俺、お子ちゃまじゃないからな! この通り自分で稼いで食ってんだ。いい加減子ども扱いはやめてくれよ、おばさん」
「よし、じゃあそのおばさんをやめて、お姉さんて言えばいつでもやめてやるよ」
「そりゃ無理だよ、おばさん。だっておばさん、なんだもの」
大空と書いて、無理矢理のぞむと読ませる名前をもつこの若い男は、喜久代さんの本当の甥だ。
だから「おばさん」はおばさんだから、それもしょうがないというところだが、大空の言い返しはどうしても小さな声になってしまう。
ちょっと困った顔つきだが、そこにはうれしさも混じっている。
「うちからしたらまだまだねえねえだよ、大空は。あんたうちのおっぱい、ちゅうちゅう吸ってたときだってあるんだから」
「もうやめてくれよ、いい加減そんな話は!」
そこでみんなの笑い声が、大きく外に飛び出す。
「はい、大空くん。今日のお弁当!」と大きな声で言って、大空専用のランチジャーが、友子さんから手渡される。
「オーケー、じゃあな、おばさん!」
「オーケーじゃないよ! あ・り・が・と・う、でしょ。工場で働いてるからって、挨拶は挨拶。きちんとしなさい!」
「ワリィ~。ありがとさ~ん」
大空は語尾を言い終える前に、もうすでに車に乗っている。
そして来たときと同じように、大きなエンジン音を響かせて、大空は出かけていった。
つづく
<2>へつづく。
(このストーリーはフィクションです)
それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
あ、そうそう、下記のメルマガ「繁盛店になりたいか!」をぜひお読みください。
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群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co
E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)
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満天通り商店街は、わたしの頭の中にある空想商店街である。
今日も今日とて、ある商店の1日が始まっている………。
もちろんどこの商店街とも似通ったような、
今やどこにでもある地方のシャッター通りである。
このシャッター通り商店街が、わたしの頭の中でどのように変わっていくのか、
わたしにも皆目見当がつかない。
さてさてどんなことになるやら。
もしかしたら、商店街がなくなってしまうかもしれない。
そんなことが起こらないように頑張っていかなくては。
それでは今日もどうぞ。
「復活弁当」(1)
朝6時。
普段でも閉じたシャッターが多い中、そのうちの1軒の店が、大きな音を商店街の中に響き立て、勢いよく上に上げられた。
しばらくすると、灯と一緒にリズミカルな俎を包丁でたたく音も外にまで漏れ出てきた。
その音を耳にするだけで喉が鳴りだしそうだ。
時おりはシャキ、シャキっと新鮮な野菜を刻む音も聞こえる。
それとともに中年女性の声が店の外にまで灯と一緒に出てくる。
喜久代さんの声だ。
この中のリーダー的な位置にいるのは、あながちその張り切った声にあるといっても言い過ぎではないと思う。
喜久代さんの声に対して、漫才のようにツッコミを入れるのが、最年長の香世子さんだ。
二人のやり取りの合間には、友子さんや照美さん、郁子さんの声が混じる。
それでここにいる全員だ。
そのうちにうまそうな匂いが商店街の通路にまで漏れだしてくる頃になると、その元気な声もしばらくは途切れる。
シャッターが開いてから1時間ほど経つと、若い男がひとり、ふたりとやってくるようになる。
みんな工員風だ。
店の前に自転車を止めて中に入っていく。
そしてしばらくすると、弁当のような荷物も手にさげて出てくる。
それと入れ替わりに、マフラーを取り外したような爆音を響かせて、また若い二十歳にもなっていないような作業着姿の男が店の前に乗り付けるーーーまだ商店街の中はクルマも自由に通れる時間なのだーーーと、一応エンジンを切ってやはり中に入っていく。
「おばさん、おはようっす! 今日のおかず、何?」
すかさず喜久代さんの声が響く。
「お子ちゃまハンバーグ! あんたにぴったりだろ」
「やめろよ、俺、お子ちゃまじゃないからな! この通り自分で稼いで食ってんだ。いい加減子ども扱いはやめてくれよ、おばさん」
「よし、じゃあそのおばさんをやめて、お姉さんて言えばいつでもやめてやるよ」
「そりゃ無理だよ、おばさん。だっておばさん、なんだもの」
大空と書いて、無理矢理のぞむと読ませる名前をもつこの若い男は、喜久代さんの本当の甥だ。
だから「おばさん」はおばさんだから、それもしょうがないというところだが、大空の言い返しはどうしても小さな声になってしまう。
ちょっと困った顔つきだが、そこにはうれしさも混じっている。
「うちからしたらまだまだねえねえだよ、大空は。あんたうちのおっぱい、ちゅうちゅう吸ってたときだってあるんだから」
「もうやめてくれよ、いい加減そんな話は!」
そこでみんなの笑い声が、大きく外に飛び出す。
「はい、大空くん。今日のお弁当!」と大きな声で言って、大空専用のランチジャーが、友子さんから手渡される。
「オーケー、じゃあな、おばさん!」
「オーケーじゃないよ! あ・り・が・と・う、でしょ。工場で働いてるからって、挨拶は挨拶。きちんとしなさい!」
「ワリィ~。ありがとさ~ん」
大空は語尾を言い終える前に、もうすでに車に乗っている。
そして来たときと同じように、大きなエンジン音を響かせて、大空は出かけていった。
つづく
<2>へつづく。
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