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ビフィズス菌で認知機能がアップし、脳の萎縮が抑制

2024-10-27 10:32:54 | 健康・医療
私は胃腸がわりと丈夫で、あまりお腹の具合が悪くなるという事はないようです。ただ若いころに嘔吐恐怖症と呼ぶような症状になったことがあります。

これは自律神経失調症の一種のようでしたが、精神安定剤を飲むと良くなった記憶があります。その後特に腸の調子が良くなり、何かを食べてお腹を壊したことはありません。

最近「脳腸相関」と呼ばれるメカニズムが注目されていますが、腸と脳は情報のやりとりをして互いの機能を調整する仕組みのようです。腸内環境が乱れると、不眠、うつ、発達障害、認知症、糖尿病、肥満、高血圧や免疫疾患と全身のあらゆる不調に関わることが分ってきたとしています。

日本では現在85歳以上の4人に1人が認知症と診断され、高齢化と共に身近な病気となっています。日本の有病率は世界1位で、2025年には65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症を発症するのではないかと推測されています。

記憶力の低下が主な症状である認知症も、腸と関係があることが分ってきています。記憶力に関係する病気には、認知症の前段階といわれる軽度認知障害というものがあります。日常生活への影響はほとんどない程度の物忘れが主な症状で、日本では約400万人の患者がいるとされています。

そのうち1〜3割の人が、発症後1年以内に認知症に移行すると推定されています。世界中の研究者が、認知症の予防法や発症前や超早期に体内で増加する物質(バイオマーカー)を発見するために技術開発を進めています。

これらの研究の中で注目されているのが、腸内マイクロバイオータとそれが生産する腸内代謝物です。ヒトの場合認知症患者と健常者の腸内マイクロバイオータを比較すると、認知症発症によって腸内マイクロバイオータの組成が大きく変化し、それに呼応して腸内代謝物の組成も変化していました。

認知症の患者では、バクテロイデス門に属する細菌類が少ない傾向にあり、腸内代謝物であるアンモニアが増加する一方、乳酸が減少していました。最近では認知機能に対するプロバイティクスの効果についても研究が行われています。

軽度認知症患者130人を対象に、プロバイオティクス候補である乳酸を産生するビフィズス菌の認知機能及び脳委縮への影響が解析されました。

解析の結果、ビフィズス菌を摂取したグループは、プラセボを摂取したグループと比較して、現在の日時や時刻、場所や周囲の状況、人物などの情報から自身が現在置かれている状況を把握する能力(見当識)が、統計的に有意に改善していました。

まあこの程度で効果があるのならば、予防のためにヨーグルトなど食べても良いのかもしれません。


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