対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

〈「論理的なものの三側面」の形成について〉への案内

2005-05-01 | 案内
 「弁証法試論」の補論5として、〈「論理的なものの三側面」の形成について〉をアップしました(2005/05/01)。このブログに公表した同名の論考(2005/03/19)を改訂したものです。読みやすくなっていると思います。

 「論理的なものの三側面」は、ヘーゲルが、スピノザの規定論とカントの二律背反を選択し、混成し、統一することによって、形成した「論理的なもの」であると主張しています。ヘーゲル弁証法の核心を複合論によって把握できたことは、わたしなりに感慨があります。これによって、客観的な意味においてヘーゲル弁証法に複合論を対置する基礎を確立できたのではないかと思うのです。

 補論5は、次のような構成になっています。見ていただきたいと思います。

「論理的なものの三側面」の形成について

  はじめに
 
  1 「論理的なものの三側面」の特徴――対立する一項の内在的否定による進展

  2 「複合論」の概略と特徴――対立する二項の対話による進展
      1 自己表出と指示表出
      2 「論理的なもの」の複素数モデル
      3 弁証法の複素数モデル
      4 ヘーゲル弁証法と複合論の対照

  3 「論理的なものの三側面」の形成――ヘーゲルの発想と複合論
      1 選択――カントの二律背反とスピノザの規定論
      2 混成(1)――規定的否定
      3 混成(2)――二律背反の拡張
      4 統一――アンチノミーの真実で積極的意味 
      5 ヘーゲル的でない弁証法についての問い