カントのアンチノミーとスピノザの規定論。ヘーゲルはアンチノミーを内部化する論理をスピノザの規定論によって模索する一方、スピノザの規定論を活かす契機をアンチノミーに見出した。ヘーゲルはカントのアンチノミーとスピノザの規定論の解釈替えをおこなうことによって、「論理的なものの三側面」を定式化していったのである。
カントのアンチノミーは認識に関連するもので、その自己表出と指示表出は「対立と矛盾」に関するものだった。一方、スピノザの規定論は存在に関連するもので、その自己表出と指示表出は「規定と否定」に関するものだった。 カントのアンチノミーとスピノザの規定論の自己表出と指示表出は関連しあいヘーゲルの思考の方向を決定したのである。
カントのアンチノミーは認識に関連するもので、その自己表出と指示表出は「対立と矛盾」に関するものだった。一方、スピノザの規定論は存在に関連するもので、その自己表出と指示表出は「規定と否定」に関するものだった。 カントのアンチノミーとスピノザの規定論の自己表出と指示表出は関連しあいヘーゲルの思考の方向を決定したのである。