3 長径2aと焦点
山本義隆によれば、『新天文学』では、2点から距離の和が一定の点の軌跡という楕円の定義や「焦点」という概念は使われていないという。山本はこの2つの概念を用いることによってケプラーの第1法則の発見は簡潔に表現できると述べている。「どうして『新天文学』で焦点に言及しなかったのか、不思議である。」
以下、山本氏の展開を参考にしてまとめる。
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図で直線KTを延長して円周と交わる点をK’、K’から長軸線に下した垂線が楕円と交わる点をM’とする。
AKの斜影KTが実際の火星-太陽の距離AMを表すのと同じように、AK’の斜影TK'が実際の火星-太陽の距離AM'を表す。すなわち、AM=TK、AM'=TK'。
ここで、長軸線上の点A’(エカント点)に着目すると、A'M=AM'だから、
山本義隆によれば、『新天文学』では、2点から距離の和が一定の点の軌跡という楕円の定義や「焦点」という概念は使われていないという。山本はこの2つの概念を用いることによってケプラーの第1法則の発見は簡潔に表現できると述べている。「どうして『新天文学』で焦点に言及しなかったのか、不思議である。」
以下、山本氏の展開を参考にしてまとめる。
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図で直線KTを延長して円周と交わる点をK’、K’から長軸線に下した垂線が楕円と交わる点をM’とする。
AKの斜影KTが実際の火星-太陽の距離AMを表すのと同じように、AK’の斜影TK'が実際の火星-太陽の距離AM'を表す。すなわち、AM=TK、AM'=TK'。
ここで、長軸線上の点A’(エカント点)に着目すると、A'M=AM'だから、
AM+A'M=AM+AM'=KT+TK'=2a点Mは2点AとA’を焦点とする楕円上の点である。